
トレンドマイクロが2007年の戦略を発表〜日本にもウイルス解析センターを設置
セキュリティウイルス対策トレンドラボ
2007/2/21 14:00
攻撃手法の変化に対応すべく、「コアサービスの発展」と「リージョナルトレンドラボの設立」に注力
トレンドマイクロは2月19日、2007年度の戦略発表会を行った。これは毎年開催されているもので、トレンドマイクロのその年の事業方針を報道関係者向けに説明するものである。
最初に同社代表取締役社長兼CEOであるエバ・チェン氏より、最近のセキュリティビジネス市場やウイルス感染の動向について話があり、大規模な感染報告はないものの感染数そのものは増えており、これはターゲットを絞った攻撃が増えているという。
トレンドマイクロ代表取締役社長兼CEO エバ・チェン
現在のセキュリティソリューションにおいては、ITシステムすべての環境に適合するようなソリューションは存在しないため、カスタマイズが可能なソリューションがいま市場では求められているという。最近のセキュリティの脅威に対抗するために、トレンドマイクロではWebサービスを4つのレイヤに分け、それぞれのレイヤにおけるソリューションを提供しているという。
トレンドマイクロが提唱する4つのレイヤにおける対策ソリューションの考え方
ウイルスなどの悪意による攻撃は、これまでの不特定多数を狙ったものから、企業や組織などにターゲットを絞ったものに変化している。また国や地域によって攻撃手法も変わっていることなどから、その地域にフォーカスした対応を迅速に行うことが必要だ。そのためにも地域に特化した攻撃への対策として、「リージョナルトレンドラボ」を設立したと説明した。
続いて日本代表 大三川 彰彦より日本市場に特化したセキュリティサービスを中心とする新たな取り組みについての紹介があった。セキュリティ市場はアプライアンス製品が48%、マネージドサービスが19.1%の伸びを示すことをあげ、トレンドマイクロとしても今年は両方に注力していくこと述べた。
トレンドマイクロ日本代表 大三川 彰彦氏
今年の同社の戦略としては2本の柱があり、その1つが「コアサービスの発展」だという。この戦略の一環として、日本に密着した迅速かつ的確なサービスを提供するために、「リージョナルトレンドラボ」を設立したという。これは、これまでフィリピンにあったウイルス解析センター「トレンドラボ」を世界各地域にも設けるものだ。
日本におけるトレンドラボはトレンドマイクロ新宿オフィスにオペレーションセンターを開設し、今年5月からの稼動を予定している。当初はプレミアムサポート顧客へのパターンファイルの提供を行うほか、2008年上期より日本独自のパターンファイルの提供を行う予定とのこと。
またもう1つの戦略は、「パートナーとの一体化」ということで、コアテクノロジーのコンポーネントなど、同社の持つセキュリティ技術をパートナー企業にも提供し、トレンドマイクロ製品とパートナー企業のソリューションを統合していくという。これはトレンドマイクロによるセキュリティ統合管理やウイルス対策などのソリューションを基に、パートナー企業が運用監視サービス、携帯電話や工作機械などの非PCへのセキュリティ対策ソリューションなどを進めていくものだ。
2007年度に展開するトレンドマイクロの製品・サービス群
これまでにもNECや大塚商会、ソフトバンク、リコー、シスコシステムズ、ネットワンシステムズなどをパートナーとして迎えている。こういった取り組みによって、日本に特化したサービスや多様な形態の新しいセキュリティサービスを提供していくという。
(ThinkIT編集局 森谷 一敏)