即活用!業務システムの開発ドキュメント標準化
機能一覧は各工程で活用される
機能一覧は各工程で活用される
機能一覧表は、文字通り開発対象となるアプリケーション機能を一覧にしたもので、システム化の対象を明確に表す資料となります。「機能一覧表」は、契約時に作成しておくドキュメントですが、表1のようにプロジェクトの各段階でその情報が活用されます。
| 工程 | 利用形態 |
| 見積 | 見積範囲の明確化と機能ごとの見積工数(金額) |
| 契約 | 開発範囲の明確化 |
| 詳細設計 | 詳細設計作業の進捗管理(担当者割当/予定・実績管理) |
| プログラミング | プログラミング作業の進捗管理(担当者割当/予定・実績管理) |
| 単体テスト | 単体テストの進捗管理(担当者割当/予定・実績管理) |
| マニュアル作成 | マニュアル作成の進捗管理(担当者割当/予定・実績管理) |
表1:機能一覧の利用形態
また、スケジュール管理のため機能ごとの進捗管理を行う場合、この機能一覧表」をもとにして「機能別進捗管理表」を作成します。これは機能単位に担当者を割り当て、作業の予定と実績を対比させる形式です。詳細設計、プログラミング、単体テスト、マニュアル作成など、機能単位で作業を行うものに対して有効な進捗管理表となります。
弊社の体系では、コスト管理、スケジュール管理のための管理資料(「機能別見積一覧表」と「機能別進捗管理表」)はPYRAMIDの範疇で、「機能一覧表」はユーザに提出する設計ドキュメントの一覧を表すものとしてDUNGEONのアウトプットとしています。

図2:機能一覧情報の展開
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この記事の筆者
東芝、SCSKを経て1995年に株式会社システムインテグレータを設立し、現在、代表取締役会長。2006年東証マザーズ、2014年東証第一部、2019年東証スタンダード上場。
前職で日本最初のERP「ProActive」を作った後に独立し、日本初のECパッケージ「SI Web Shopping」や開発支援ツール「SI Object Browser」を開発。日本初のWebベースのERP「GRANDIT」をコンソーシアム方式で開発し、統合型プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」など、独創的なアイデアの製品を次々とリリース。
主な著書に「Oracle8入門」シリーズや「SQL Server7.0徹底入門」、「実践SQL」などのRDBMS系、「グラス片手にデータベース設計入門」シリーズや「パッケージから学ぶ4大分野の業務知識」などの業務知識系、「実践!プロジェクト管理入門」シリーズ、「統合型プロジェクト管理のススメ」などのプロジェクト管理系、最近ではThink ITの連載をまとめた「これからのSIerの話をしよう」「エンジニアなら知っておきたいAIのキホン」「エンジニアなら知っておきたい システム設計とドキュメント」「徹底攻略 JSTQB」を刊行。
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