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ERP市場の実態と中期展望 |
第1回:2004年のERPパッケージ市場の動向と今後の予測
著者:矢野経済研究所 赤城 知子 2005/9/7
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ERP市場の実態に関する調査内容
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矢野経済研究所では、2005年1月〜2005年3月にかけて、業務統合管理型の海外系ERPパッケージ6製品、業務データ連携型の国産系ERPパッケージ製品20製品の合計26製品24社の主要ERPパッケージベンダーに対してヒヤリング調査を実施した。
調査はERPパッケージのベンダー出荷ベースによるライセンス売上高を基に、矢野経済研究所が独自に「エンドユーザ渡し価格」として数値の推定を行なった。エンドユーザ渡し価格ベースのライセンス売上高による市場規模の推移、ベンダーシェアの算出を、ユーザ企業の年商別、業種別、ソリューション別(財務会計、人事給与、販売管理、生産管理といったモジュール別)に製品およびパッケージベンダーのポジショニングについて市場分析を行った。
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大手企業向けERPパッケージ市場はついに踊り場を迎える
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図1:ERPパッケージのライセンス売上高の2002〜2008年の推移 (エンドユーザ渡し価格ベース)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図1はエンドユーザ渡し価格ベースにおけるERPパッケージライセンス売上高の実績値ならびに2008年までの予測値を算出したものである。
2004年は対2003年で-2.6%の821億2,800万円となり、事実上はじめての市場シュリンクとなった。ERPベンダー各社の2005年見込み値をヒヤリングして積み上げると、2005年は対2004年でプラス15%増の944億2,100万円が見込まれる。2002年から2008年のエンドユーザ渡し価格ベースでのERPパッケージライセンス売上高のCAGR(年平均成長率)は8.7%と予想される。
2004年に市場シュリンクとなった大きな要因としては、年商1,001億円以上の大手企業で活躍が著しかったSAPやOracleの「大型案件減少」があげられる。
つまり2004年に「大手企業向けのERPパッケージ市場は"踊り場"を迎えた」といえる。
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書籍紹介
「競合激化・機能拡張する 2004-2005 ERP市場の実態と戦略展望」
本記事は矢野経済研究所より発刊されている「競合激化・機能拡張する 2004-2005 ERP市場の実態と戦略展望」から抜粋し、加筆、修正を行ったものです。上記調査資料には、さらに詳しいデータや分析結果が記載されています。調査資料のご購入は下記のリンクより行えます。
ご購入はコチラ
http://www.yano.co.jp/mrnew/2005/04/C46117800.html
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著者プロフィール
株式会社矢野経済研究所 赤城 知子
1989年矢野経済研究所入社。半導体・電子デバイスのマーケット担当から、1996年より「クライアントサーバを中心とした企業のコンピュータシステム導入実態調査」を手がける。1998年よりリサーチのフィールドをソフトウェア業界へと移し、主にERPやCRM、SCMといった企業向けアプリケーションパッケージのマーケットを専門に調査・分析を行う。
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