メンター・グラフィックス、Qt対応の「Nucleus RTOS」を発表
メンター・グラフィックス・コーポレーション(以下、メンター・グラフィックス)は2月13日、オープンソースのアプリケーション開発フレームワークであるQtに対応したNucleus RTOS(リアルタイムオペレーティングシステム)を発表した。今回のリリースにおけるQtとNucleus RTOSの統合により、組込みグラフィカルユーザインタフェースのアプリケーション開発がより簡素化されるとともに、Qtの広範なオープンソース開発コミュニティがもたらすあらゆるメリットを組込みユーザインタフェース開発者が享受できるようになる。そのメリットには、クロスプラットフォーム対応、広範な市場浸透率、豊かな人材やリソースなどが挙げられる。
Qtアプリケーションフレームワークを含むNucleus RTOSは、メモリフットプリントの最適化、ソフトウェアの性能解析とデバッグなど、密接に統合されたMentor Embeddedツール群を基盤とするUI開発ワークフローを強化すると同時に、Qtのコンフィギュレーションとビルドを簡素化する。また、最先端のグラフィックス機能を用いたUIであっても、QEMUを使用したデスクトップ上での完全なホストシミュレーションが可能になる。さらに、UI開発者と他の開発チームが同時並行的に作業を繰り返し実行できるため、ターゲットハードウェア立ち上げまでの生産効率を高める。
Mentor Embedded統合開発環境(IDE)とUI開発フレームワークであるQtの一体化により実現される堅牢な組込みUIアプリケーション開発プラットフォームは、Qtのメモリフットプリントを簡単に最適化および小型化する。これに加えて、Qtアプリケーションフレームワーク専用の解析エージェントを「内蔵した」トレースツールであるSourcery Analyzerを使用すると、UIのスムーズな操作性、起動、レイテンシ、リソース読み込みなど、複雑化するUIの問題を迅速に解析できる。これらのエージェントは、QtのUIで起こりやすい性能上の問題を素早く探索し、解決するのに役立つ。Sourcery Analyzerにはまた、Nucleus RTOS、ミドルウェア、デバイスドライバ上のトレースイベントを時系列に表示し、Qtアプリケーションフレームワークの性能解析結果を可視化する機能も備わっている。
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