はじめに
前回はBPMを実現するツールとしてSavvion BusinessManager(SBM)を取り上げ、その特長を紹介しました。第2回では、全体的なBPMS(BPM System)の構築の流れの中で、「どういった考え方や方向性で進めていくのが効果的なのか」という点について、SBMを例に解説していきます。
- SBMで何ができるのか
- SBMでどこまでやれるのか
- 構築する際の考慮点、注意点は何か
表1:第2回のポイント
BPMSを構築する際の考え方
BPMSを構築する目的は表2のようになります。
- 業務の現状を「見える化」して「整理」する
- 整理した結果を踏まえ、実際の「業務フローシステムとしてのアプリケーション化」を行う
- 業務の実施・流れをシステムで制御(コントロール)し、状況をモニタリングしながら日々の業務を実行していく
- その結果を元に、改善ポイントを見つけ出し、業務およびシステムに変更を施す
SBMでは表2にあげた各目的における支援ツールや機能、環境を提供しています。第1回でも紹介したように、SBMは業務アプリケーションが実行さ れる順番やタイミングをコントロールするための実行エンジンです。つまり業務の流れをワークフローシステムとしてコントロールし、業務プロセスの中で必要 なタイミング、例えば「他のシステムへ繋ぐ」や「他の業務プロセスを開始する」などの際に必要な処理を実行します。
また、各種業務の流れの中で入出力される「情報/作業時間/業務履歴」を自動的に記録し、監査・評価の際に必要な情報を収集します。まさにこれがITシステムを活用したBPMサイクルの実践なのです。
これを踏まえてBPMSを構築する際のシステム化の流れは表3のようになります。
- 業務(要件)を可視化し、改善を施す業務プロセスをモデリング
- ワークフローベースのWebアプリケーションおよび業務ルールの開発
- 業務のWeb化による各種業務の実行とプロセスのモニタリング
- 業務履歴と結果からパフォーマンスを評価し、業務プロセスを改善
このようにSBMを用いると効果的かつ効率的にシステム化を進めることができ、業務プロセスの改善変更を「継続的に」かつ「柔軟に」行うことができるのです(図1)。
以降では表3にあげたシステム化の流れにそって、「SBMツールの活用と考慮ポイント」について説明します。
