ビジネス・プロセス・マネージメントの現状 〜 「経営と情報の架け橋」の実現にむけて 1

BPMサイクルの実現に向けて

BPMサイクルの実現に向けて

先の図2に示す通り、下記の活動の流れを一回限りのものとせず、継続的に行う事が重要であることは言うまでもありません。

  • 企業戦略に沿ったビジネス・プロセスを分析・設計し
  • 設計されたビジネス・プロセスを現場の業務に適用すると共に、プロセスをサポートするシステムを導入・運用し
  • 実行されているビジネス・プロセスを計測・評価することで
  • 更なる最適化を目指す

つまり、図3に示すようにビジネス・プロセスに関して「分析・設計」「導入・実行」「計測・評価」「最適化」というBPMサイクルを継続的に実施することが非常に重要になってきます。

BPMサイクル
図3:BPMサイクル
 

そして、このBPMサイクルを通し、ビジネス・プロセスを可視化・資産化することが、今日の市場スピードの速さに柔軟に対応するために重要となります。

さらに、そのビジネス・プロセスをどのように活用するか?を考え・実行していくことが、企業の差別化を生みます。そのビジネス・プロセスのひとつの 活用方法として注目されている分野が、企業ITシステムであり、「経営(ビジネス・プロセス)と情報(IT)の架け橋」を実現することが、企業活動の全体 最適化につながります。

ここで、狭義の意味でのIT用語として使用されるBPMを考えてみると、複数のシステムを連携させる際に考慮するシステム・プロセスを扱うことをBPMと呼び、EAIと類似した意味で使用されています。

さらに最近では、SOA(Service-Oriented Architecture)を実現するシステム連携ツールをBPMツールと呼ぶことが多いようです。これらの意味でのBPMは、図3に示すBPMサイクル におけるプロセス設計からプロセス導入・運用の部分の特にシステム構築に関する部分を指しています。

また、ビジネス・プロセスを評価する領域は、CPM(Corporate Performance Management)もしくはEPM(Enterprise Performance Management)とも呼ばれており、そのためのITソリューションは、BAM(Business Activity Monitoring)と呼ばれ、現在注目されています。

次回は、このBPMサイクルを継続的に実施するための方法論であり、ツールでもある「ARIS」について紹介します。

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