リファクタリング機能
リファクタリング機能
リファクタリング機能もEclipseの魅力の1つです。リファクタリングは主にメニューのリファクタリングから実行します。Eclipseでは多数のリファクタリングが用意されていますが、ここでは利用頻度の特に高い「名前の変更」と「移動」リファクタリングについて紹介します。
名前の変更
最も利用頻度が高く、そしてありがたいのが「名前の変更」機能です。名前の変更は、パッケージ・エクスプローラ上で任意のクラスを選択し、「右クリック→名前の変更」で実行します。
名前の変更リファクタリングでは、参照している部分も同時に変更してくれます。grepなどで置換するより、間違いがなく素早く変更できます。なお、名前の変更はクラスだけでなく、パッケージやJava内のフィールドなどの要素についても実行できます。
移動
名前の変更と似ていますが、クラスを別のパッケージに移動するといったリファクタリングで す。クラスのパッケージ移動は簡単で、パッケージ・エクスプローラ上で、クラスを選択し、他のパッケージにドラッグ&ドロップするだけです。package宣言は自動的に変更され、参照元のimport宣言も自動的に変更されます。移動リファクタリングはクラスだけでなく、フィールドやメソッ ドに対しても行うことができます。
検索機能
Eclipseは柔軟な検索機能を提供しています。検索もこれまた様々なオプションが用意されているのですが、利用頻度の高いのは次の検索でしょう。
参照検索
あるクラスが、どのクラスから利用されているかを検索するのが参照検索です。参照検索で は、単なる文字列のマッチングでなく、Java的に実際参照されているかを検索してくれます。プロジェクト内の参照検索を行うには、Javaエディター上 で任意の要素を選択し、「右クリック→参照→プロジェクト」を選択します。図8はDBManagerクラスの参照元を検索した結果です。「検索」ビューに 参照しているJava要素が表示され、「検索」ビュー内の要素をクリックするとJavaエディタで開くことができます。またJavaエディタのルーラー上に、参照を示す印がついています。
ここではプロジェクトを検索スコープとしましたが、他に、ワークスペース、階層(同じパッケージ以下)、ワーキングセット(自分で定義したリソースの集合)などが可能です。
オカレンス検索
オカレンス(出現箇所)検索では、同じファイル中での出現位置を検索します。オカレンス検 索を行うには、任意のJava要素を選択し、Eclipseのメニューから「検索→ファイル内での出現箇所」を選択(あるいはショートカットキーで CTRL + SHIFT+ U)します。図9はinstanceの出現箇所を検索した結果で、ソース中のinstance部分がハイライトで表示されています。
CTRL + SHIFT + Uを押すのが面倒な場合は、Eclipseツールバーの「出現位置にマークを付ける」アイコン(マーカーのアイコン)をクリックしてONにすると、カーソ ルを合わせただけで、オカレンス検索同等の処理を行い、出現箇所がマーカー表示されます。

