Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発 10

テストケースの実装

テストケースの実装

テストケースを実装していきましょう。ここでは次のように記述しました。ちゃんと割り切れる金額の場合と、割り切れない場合のテストを記述しています。

リスト2:WarikanTest.java

package hoge;

import junit.framework.TestCase;

public class WarikanTest extends TestCase {

public void testGetPrice() {
Warikan warikan = new Warikan();
assertEquals( 2500, warikan.getPrice(10000,4) );
assertEquals( 2501, warikan.getPrice(10001,4) );
}

}

テストの実行

テストを実行するには、パッケージ・エクスプローラでテストケース(この場合はWarikanTest.java)を選択し、右クリック → 実行 → JUnitテストを選択します。テスト結果が「JUnit」ビューに表示されます。

テスト結果
図6:テスト結果
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


   テストが失敗しており、JUnitビューに赤いバーが表示されています。JUnitビューの失敗し たメソッドを選択すると、下の障害トレースにスタックトレースが表示されます(今回の場合、失敗メソッドは1つなので、選択しなくても最初から表示されて います)。障害トレースの一行を選択すると、Javaエディタ上で選択された部分が表示されます。

   失敗の原因は何でしょうか?今回の場合は、totalとpersonもint型なので、割り算してdouble型のpriceに代入する前に、切り捨てが行われています。修正すると以下のようになります。


リスト3:Warikan.javaの修正

//double price = total / person;
double price = (double)total / person;

   もう一度テストを実行すると今度は成功です。テストが成功するとJUnitビューに緑のバーが表示されます。
テスト成功
図7:テスト成功

 

EclipseのJUnit関連機能

   また、JUnitにはテストに関していくつかの便利な機能があります。

テストの単位

   テストケースは複数一括で実行することができます。一般には、テストケースを束ねたテスト スイートというものを作成しますが、Eclipseでは、パッケージやプロジェクトを選択してJUnitテストを実行することで、テストスイートを作らな くても一括してテストを実行できます。

   またクラス単位でなく、もっと細かいメソッド単位でテストすることも可能です。メソッド単位でテストを行うには、パッケージエクスプローラでクラスを展開し(+マークをクリック)、メソッドを選択してJUnitテストを実行します。

テスト参照

   Javaエディタ上でテストコードを選択して、Eclipseのメニューの検索 → 参照テストを選択すると、そのメソッドに対するテストを検索できます。通常、テストケースのパッケージや場所、名前は、規則正しく書くことが多いので、そ う問題にはなりませんが、すぐに対象のテストケースを探す場合に少し便利です。

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