テストケースの実装
テストケースの実装
テストケースを実装していきましょう。ここでは次のように記述しました。ちゃんと割り切れる金額の場合と、割り切れない場合のテストを記述しています。
リスト2:WarikanTest.java
package hoge;
import junit.framework.TestCase;
public class WarikanTest extends TestCase {
public void testGetPrice() {
Warikan warikan = new Warikan();
assertEquals( 2500, warikan.getPrice(10000,4) );
assertEquals( 2501, warikan.getPrice(10001,4) );
}
}テストの実行
テストを実行するには、パッケージ・エクスプローラでテストケース(この場合はWarikanTest.java)を選択し、右クリック → 実行 → JUnitテストを選択します。テスト結果が「JUnit」ビューに表示されます。

図6:テスト結果
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
テストが失敗しており、JUnitビューに赤いバーが表示されています。JUnitビューの失敗し たメソッドを選択すると、下の障害トレースにスタックトレースが表示されます(今回の場合、失敗メソッドは1つなので、選択しなくても最初から表示されて います)。障害トレースの一行を選択すると、Javaエディタ上で選択された部分が表示されます。
失敗の原因は何でしょうか?今回の場合は、totalとpersonもint型なので、割り算してdouble型のpriceに代入する前に、切り捨てが行われています。修正すると以下のようになります。
リスト3:Warikan.javaの修正
//double price = total / person;
double price = (double)total / person;
もう一度テストを実行すると今度は成功です。テストが成功するとJUnitビューに緑のバーが表示されます。

図7:テスト成功
EclipseのJUnit関連機能
また、JUnitにはテストに関していくつかの便利な機能があります。
テストの単位
テストケースは複数一括で実行することができます。一般には、テストケースを束ねたテスト スイートというものを作成しますが、Eclipseでは、パッケージやプロジェクトを選択してJUnitテストを実行することで、テストスイートを作らな くても一括してテストを実行できます。
またクラス単位でなく、もっと細かいメソッド単位でテストすることも可能です。メソッド単位でテストを行うには、パッケージエクスプローラでクラスを展開し(+マークをクリック)、メソッドを選択してJUnitテストを実行します。
テスト参照
Javaエディタ上でテストコードを選択して、Eclipseのメニューの検索 → 参照テストを選択すると、そのメソッドに対するテストを検索できます。通常、テストケースのパッケージや場所、名前は、規則正しく書くことが多いので、そ う問題にはなりませんが、すぐに対象のテストケースを探す場合に少し便利です。