Linux+DB2のパフォーマンスチューニング 6

DB2の設定情報を取得する(前編)

はじめに   これまで、Linux側の設定/情報収集/統計情報の理解/カーネルチューニングについて解説してきました。今回からいよいよ、DB2のチューニン グに入っていくわけですが、チューニングそのものに入る前に、DB2の重要な設定情報および稼動状況について、情報の収集方法およびその内容について理解

中坪 宏明

2006年7月4日 20:00

はじめに

   これまで、Linux側の設定/情報収集/統計情報の理解/カーネルチューニングについて解説してきました。今回からいよいよ、DB2のチューニン グに入っていくわけですが、チューニングそのものに入る前に、DB2の重要な設定情報および稼動状況について、情報の収集方法およびその内容について理解 する必要があります。まずはこれらを解説していきます。

   今回は、DB2の設定情報には何があるか、インスタンスレベルの構成について解説します。今後、特に断らない限り、「DB2 UDB for Linux V8.2 Workgroup Server Edition(64bit)」を前提として話を進めます。

   なおDB2のチューニングとしては、以下のようなトピックについて解説していく予定です。


  • DB2のチューニング(メモリ、I/O、CPUまわり)
  • SQL実行時間などモニタリング方法、問題のあるSQLの抽出方法
  • アクセス・プランの確認およびSQLチューニング(Explainおよび設計アドバイザなどのツールの利用)
  • DB2 V9.1(2006年7月末より出荷開始)で提供されるパフォーマンス関連新機能
表1:本連載で解説するDB2のチューニング

DB2の大まかな構造について

   DB2の設定情報および稼動状況を理解するためには、その構造を理解しておくことが必要となります。まず大まかな構造を示します。


DB2の構造
図1:DB2の構造

DB2のオブジェクト

   DB2は1台のサーバで、複数のインスタンスを定義することができます。インスタンスは、DB2の開始・停止の単位となるため、定義によっては運用 面を独立させることが可能となります。よって、まったく異なる複数の業務を1台のLinuxサーバで稼動させる場合には、複数のインスタンスを設計しま す。

   また、1つのインスタンス内に複数のデータベースを構築することもできます。通常のアプリケーションでは、1つのデータベースへ接続して処理を行い ます(例外として、2フェーズコミットなどを行うアプリケーションなどがあります)。1つのデータベース内には複数の表スペース、さらにその中には複数の 表およびインデックスが定義できます。
 

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