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様々なアプリケーションのHAクラスタ化を実現するGeneric ARK

Generic ARKとは   LifeKeeperにはプラットフォームを問わず数多くのApplication Recovery Kit(ARK)が存在する。これらのARKにより、ユーザは容易にHAクラスタ化のニーズを満たすことが可能となっている。

クラスタソリューショングループ, 小野寺 章

2006年2月10日 20:00

Generic ARKとは

   LifeKeeperにはプラットフォームを問わず数多くのApplication Recovery Kit(ARK)が存在する。これらのARKにより、ユーザは容易にHAクラスタ化のニーズを満たすことが可能となっている。

   しかしHAクラスタ化を必要とする基幹システムやアプリケーションサーバには、市販ミドルウェアまたは一般的なアプリケーションではなく、用途に応じてカスタマイズされたアプリケーションが利用される例もよく見られる。

   LifeKeeperの開発元である米国市場は、日本市場と比べて出回っている製品に違いがあるため、ARKがサポートしていないこともある。そん なニーズに応えるべく用意されているのがGeneric ARKである。Generic ARKを利用することで、ユーザは容易にそして柔軟に任意のアプリケーションを保護することが可能となる。

Generic ARKによるアプリケーションの保護

   Generic ARKを利用して任意のアプリケーションを保護する手順は表1のようになる。

1. HAクラスタ化したい任意のアプリケーションのスクリプト(ksh or perl)を用意する
  • restore(起動/必須)
  • remove(停止/必須)
  • quick check(監視/オプション)
  • recover(再起動/オプション)(注1)
2. Generic ARKを使用してアプリケーション用スクリプトをLifeKeeperに組み込む
表1:任意のアプリケーションを保護する手順

※注1: LifeKeeper for Windowsでは監視スクリプトとしてdeep checkを組み込むことも可能である。またスクリプトの種類としてバイナリ形式(*.exe)もサポートされている。

   用意するスクリプトはLifeKeeperに依存した記述を必要としないため、単独で動作するスクリプトでかまわない。そのため比較的簡単にスクリ プトを作成することが可能である。また特別な制約に縛られることもないため、自由度の高いスクリプトを組み込むことが可能である。

   スクリプトに関しては弊社サイオステクノロジーのWebサイトのLifeKeeper FAQにも掲載されているので参考にしていただきたい。

   このようにGeneric ARKが必要とする要件は極めて少ないが、Generic ARKを利用すれば、誰でも簡単に任意のアプリケーションをHAクラスタ化できるのである。

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