単体構成におけるHAクラスタ化の手順
単体構成におけるHAクラスタ化の手順
構築にあたっては表3の項目を前提として作業を行う。
- rootで作業を行う
- HAクラスタ化対象サーバをlk1/lk2とする
- 共有データ領域のマウントポイントを/mnt/DIR1とする
- ガルーン2のインストール識別子をデフォルトのcbgrnとする
また表4にあげたソフトウェアが両方のサーバにインストールされていることを確認する。
- Apache
- LifeKeeper
- Apache Web Server ARK
最後にガルーン2のスクリプトをダウンロードしておく。以上で、事前準備は整った。早速HAクラスタ化を行っていこう。
Apacheリソースの作成
まず、lk1で/mnt/DIR1にガルーン2用のhtmlディレクトリとcgi-binディレクトリを作成する。
# mkdir -p /mnt/DIR1/www/html /mnt/DIR1/www/cgi-bin
その後、Apacheのhttpd.confにそれらを参照するよう設定する。またその際、仮想IPアドレスでApacheがListenできるよ う設定することも忘れてはいけない。設定し終えたhttpd.confをlk2にコピーしたら、Apacheリソースを作成することが可能となる。

図3:Apacheリソース作成後の状況
ガルーン2のインストール
次にlk1にガルーン2をインストールする。インストール後は表5のように設定をする。
| 常駐プログラムとデータのディレクトリ | /mnt/DIR1/cybozu |
| CGIプログラムのディレクトリ | /mnt/DIR1/www/cgi-bin |
| ドキュメントルート | /mnt/DIR1/www/html |
ガルーン2をインストールすると「Cybozu Database Engine」と「Cybozu Scheduling Service」が自動起動するので、これらを停止する。また、これらのサービスがOS起動時に自動起動しないように設定する。
# /etc/init.d/cyss_cbgrn stop
# /etc/init.d/cyde_4_1 stop
# chkconfig cyde_4_1 off
# chkconfig cyss_cbgrn off
ここまででlk1の作業は終了である。同様にガルーン2のインストールをlk2でも行う。
まずはApacheリソースをlk2に切り替え、以下のように共有データ領域を初期化する。
# rm -fr /mnt/DIR1/cybozu /mnt/DIR1/www
# mkdir -p /mnt/DIR1/www/html /mnt/DIR1/www/cgi-bin
その後、lk1での作業と同様にガルーン2をインストールする。これでlk1とlk2にガルーン2がインストールされた。
いよいよGeneric ARKでガルーン2のスクリプトを組み込んでいく。
Generic ARKによるスクリプトの組み込み
まずApacheリソースをlk1に切り替える。その後、ガルーン2のスクリプトを準備する。/root/ga2_scriptにガルーン2のスクリプト「LK4L.tar.gz」があることを確認し、以下のようにスクリプトを展開する。
# cd /root/ga2_script
# tar xzvf LK4L.tar.gz
# cd LK4L
# ./mk_scripts.sh
mk_scripts.shを実行するとscriptsディレクトリにガルーン2の各サービスのスクリプトが展開される。
# ls -1 scripts⁄*⁄*
scripts/cyde_4_1/quickCheck
scripts/cyde_4_1/recover
scripts/cyde_4_1/remove
scripts/cyde_4_1/restore
scripts/cyss_cbgrn/quickCheck
scripts/cyss_cbgrn/recover
scripts/cyss_cbgrn/remove
scripts/cyss_cbgrn/restore
このようにガルーン2のHAクラスタ化では、「Cybozu Database Engine」と「Cybozu Scheduling Service」のリソースを作成し保護をする。