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Generic ARKを使用した事例紹介

Generic ARKを使用した事例紹介

   これまで当社では、このGeneric ARKを使って、ソフトウェアベンダーの任意のアプリケーションをHAクラスタ化してきた(表2)。


  • 株式会社ホライズン・デジタル・エンタープライズ「HDE Customers Care3」
  • JFEシステムズ株式会社「FiBridgeII」
  • サイボウズ株式会社「ガルーン2」
  • バックボーン・ソフトウエア株式会社「NetVault7」
表2:Generic ARKを用いた事例

   今回はこの中のサイボウズ株式会社の「サイボウズ ガルーン2(以下、ガルーン2)」に焦点をあて、Generic ARKを使用したHAクラスタソリューションの例を紹介する。

ガルーン2について

   ガルーン2はWebベースのグループウェアである。ガルーン2は、前バージョンであるガルーン1.5から、大規模ユーザによる利用を目的としてス ケーラビリティの強化をはかった製品である。運用・管理面の機能ではユーザのアクセス権限の設定機能やログ管理機能などが強化され、管理者の作業がよりス ムーズに行えるグループウェアになった。

ガルーン2のHAクラスタ化

   ガルーン2は常時使用される基幹アプリケーションであり、システム障害などの予期せぬトラブル時の被害が深刻といえる。グループウェアの機能が使用 できなくなるばかりか、その他の関連業務にもその被害がおよぶのである。そのため、多くのシステム管理者はガルーン2のHAクラスタ化を強く要望してい た。

   その要望に応える形で、LifeKeeperはガルーン2出荷と同時にGeneric ARKを使用したソリューションを提供した。

   現在、サイボウズ社のガルーン パートナー デヂエにてLinux版、Windows版のスクリプトおよびドキュメントを提供している。ガルーン パートナーはこれらを無償でダウンロードできる。また、ドキュメントに関しては弊社サイオステクノロジーのWebサイトでも掲載している。

LifeKeeper汎用アプリケーションスクリプトforサイボウズガルーン2.0構築手順書
http://www.10art-ni.co.jp/product/lifekeeper/solution/solution-garoon.html

ガルーン2のシステム構成

   ガルーン2のシステム構成は、Webサーバ・APサーバ(アプリケーションサーバ)・DBサーバ(データベース)を1つのシステムとした単体構成とデータベースを分離したDBサーバ分離構成が可能である(図1)。

単体構成とDBサーバ分離構成
図1:単体構成とDBサーバ分離構成

   システム構成は使用予定ユーザ数やパフォーマンスに応じて考慮されるので、事前の設計が重要である。しかしながら、構築後の構成変更も可能であり、最初は単体構成で構築した後、ユーザの増加に伴ってDBサーバ分離構成に変更することも可能である。

   今回はLinuxシステムでのガルーン2の単体構成のHAクラスタ化を行う。HAクラスタ化のシステム構成のイメージは図2のようになる。

HAクラスタ化のシステム構成
図2:HAクラスタ化のシステム構成

   ポイントは、Apacheとガルーン2が両方のサーバにインストールされていることと、共有ストレージ領域にはWebドキュメントとDBデータが格納されることである。

   それでは早速HAクラスタ化の手順を紹介していく。

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