手法別開発ドキュメントの書き方 1

それぞれの得意分野

それぞれの得意分野

ウォーターフォールモデルのような計画性の高い手法では、クリティカルなシステムで用いられることが多く、大人数が開発にかかわり、開発中 から開発終了までの間に要件がほとんど変わらないプロジェクトに向いている。組織だった動きが求められるため、逆に経験の少ない開発者が参加する場合でも 混乱が生じにくい。

一方、アジャイルモデルでは要件が頻繁に変化する、あるいは開発者が少ない場合などに向いているといえる。ただし、経験のある開発者が参加していないと、プロジェクトに混乱が生じる可能性がある。

ウォーターフォールモデルの適用範囲
  • クリティカルなシステム
  • 要件がほとんど変化しない
  • 大人数による開発
  • 組織だった動きを重視する場合
アジャイルモデルの適用範囲
  • 経験値の高い開発者の参加
  • たびたび要件が変化する
  • 少人数による開発
表3:それぞれの適用範囲

手法がちがえば、ドキュメントも違う

どちらのモデルがよいというわけではなく、そのプロジェクトによって向き不向きがある。また、ドキュメントとしての本質は変わらないものの、明確な工程があるウォーターフォールモデルと、変化のあるアジャイルモデルでは、必要となるドキュメントも異なっている。

そこで第2回以降では、それぞれのモデルにおけるドキュメント作成のポイントについてまとめていく。まず次週の第2回では両方のモデルに共 通するドキュメント作成のポイントついてまとめる。さらに第3回ではウォーターフォールモデルにおける開発ドキュメント作成のポイントについて解説する。 第2回、第3回はウルシステムズの小堀 真義氏にご執筆いただく。

また最終回の第4回ではウルシステムズの深谷 勇次氏にご登場いただき、アジャイルモデルにおける開発ドキュメント作成のポイントについて解説する。2008年2月14日(木)公開の第2回をぜひご覧いただきたい。

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