PHPにおける文字列のフォーマット化と数値の扱い方
はじめに
これから始めるPHP入門コラムでは、PHPを学ぶ人が、PHPで簡単なプログラムを書けるようになるまでに必要な知識とポイントをTips的に書いていきます。今後PHPのスキルを身につけて仕事に役立てたい、という方のために「PHP技術者認定初級試験」の出題範囲を意識しながら進めていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
今回のあらすじ
- 文字列のフォーマット化
- 数値の扱い方
文字列のフォーマット化
これまでにもよく登場したprintを、もう一度おさらいしてみましょう。
$money = 1200;
print "あなたの所持金は$moneyドルです。";
これは次のように出力されますよね。
<code style="background:#fee;">あなたの所持金は1200 ドルです。 </code>
この文章は、print の代わりに、print関数を使って次のように書くこともできます。
printf("あなたの所持金は%dドルです。", $money);
関数とは、カッコの中に渡した材料を元に、特定の処理をしてくれるものです。関数に渡す材料のことを「引数」といいます。数以外にも、文字列や真偽値(trueまたはfalse)、null(「中身がない」という意味の値)、さらには別の関数を渡すこともできます。それぞれの引数は、カンマで区切ります。何を引数にとるかは、関数によって異なります。
printf の第1引数は、文章のフォーマット方法です。この例では、直接$moneyと書く代わりに、%dと書いています。この%dが 第2引数で指定した$moneyの値で置き換わります。
$moneyには整数が入ることになっているので、置き換え用に%dを使っていますが、他にも小数点数用の%fや文字列用の%sなどがあります。PHPマニュアルで、使用できるものの一覧を見ることができます。
複数の値を置き換えることもできますよ。その場合は、2番目以降の引数が順番に当てはめられます。
printf("%dドル使って残り%dドルになりました。", 1100, 100);
<code style="background:#fee;">1100ドル使って残り100ドルになりました。</code>
順番を入れ替えるには、%1$d、%2$dのように番号を振ります($があるので、シングルクォートを使います。ダブルクォートを使う場合は、%1\$dとエスケープしてください)。
printf('%2$dドルしか残っていないのは、%1$dドル使ったからです。', 1100, 100);
<code style="background:#fee;">100ドルしか残っていないのは、1100ドル使ったからです。</code>
番号を振っておくと、フォーマットの中で同じ値を使いまわすこともできます。
printf('%1$dドルもらいました。たった%1$dドルでも貴重です。所持金が%2$dドルになりました。', 50, 150);
<code style="background:#fee;">50ドルもらいました。たった50ドルでも貴重です。所持金が150ドルになりました。</code>