現場のプロが「これ、推薦します!」

2008年5月10日(土)
高木 彌一郎

プロが勧めるキラリと光る書籍

 5月の特集「一気に覚えるPHP!(http://www.thinkit.co.jp/channel/php.html)」では、PHPの基礎知識から現場で使えるノウハウまでを網羅的に紹介する。

 本連載「キラリと光る土日の過ごし方!」の第2回の今回は、現場で活躍するプロたちにこれまで読んできた書籍を実体験を交えて熱く語っていただく。今回は、情報通信研究機構の高木 彌一郎氏からコメントをいただいた。

 「独立行政法人 情報通信研究機構で技術員として勤務している高木と申します。今回このコーナーでPHPの書籍について紹介させていただくことになりました。

 情報通信研究機構では、『【ネットワーク教習所】未来が近づく、新世代ネットワーク!(http://www.thinkit.co.jp/article/25/)』の『第5回:今この瞬間の攻撃を分析・可視化するnicter(http://www.thinkit.co.jp/article/25/5/)』でも紹介したnicterプロジェクトに参加し、情報通信セキュリティ技術の研究開発に従事しております。主な職務は、システム開発(Web系中心)、各種サーバ/ネットワークの設定/運用などです。

 nicterプロジェクトは、数種類の言語で開発が行われておりますが、私は主にWeb系の開発を担当することが多く、PHPを使用しております。異論はあると思いますが、PHPの文法がシンプルであり、他人が書いたコードでも読みやすくメンテナンスしやすいと思われるからです。

 最初にPHPに出会ったのは、ベンチャー企業でシステム開発を担当していたころです。そのころのPHPのバージョンは、確かPHP3だったと思います。まだセッション管理用のモジュールやバッファリング機構が無く、PHPLib(PHP Base Library)を使っていました。

 その当時、PHPLibを扱った書籍がなく、ソースコードを読んで理解した記憶があります。数年前、PHPlibについて解説している書籍、通称青マンモス本『PHP4徹底攻略 エキスパート編』を書店で見つけ、迷わず購入。それ以来、書店に行くとPHPの新刊がないかチェックするようにしています。

 私は、数多くの技術書を購入する方ではありませんが、気に入ると何度も読みます。逆に読まずに仕舞い込んだままになってしまう書籍も少なくありません。そんなことにはならないよう購入する際は、実際に手に取って、何度も読み返したくなるものを選ぶように心がけています。今回はPHPプログラマであれば、手元にあると便利であり、何度も読み返す価値のある数冊を紹介させていただきたいと思います」

初心者向けから実践向けまで

 「今回ご紹介させていただく書籍は、初心者向けの入門書から既に開発現場で活躍されている方が参考にするような高度なものまで様々です。 

 初心者の方には、簡単なWebアプリケーションが構築できることを目指した書籍を、また既にある程度PHPでプログラムを書いた経験がある方には、セキュリティ上のリスクを把握し、さらにシステム性能を最大限引き出し、効率的にWebアプリケーションを構築できるようになるための書籍を紹介させていただきます。

 PHPは、文法がシンプルで学びやすく、実用的なWebアプリケーションを効率的に構築することが可能です。大手IT企業もPHPの採用に踏み切り、代表的なWebアプリケーション言語になっています。ご紹介させていただく書籍でPHPの世界を少しでも楽しんでいただけたら幸いです」

独立行政法人情報通信研究機構
Web系IT企業数社でソフトウェアエンジニアとして経験を積んだ後、情報通信研究機構に技術員として入所。各種サーバ・ネットワークの設定と運用に加え、nicterプロジェクトでは、主にWebアプリケーションの開発を行う。USカリフォルニア州に7年も住んでいたが英語は苦手。

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