ZABICOMの設定方法 - ネットワーク監視編
SNMPトラップによる監視
続いて、SNMPトラップを収集する場合のアイテム設定を行います。
SNMPトラップの受信 | |
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タイプ | Zabbixトラッパー |
キー | snmptraps |
データ型 | ログ |
ZABICOMは、送られてきたすべてのSNMPTrapを、ホスト名[Zabbix Server]のSNMPトラップ・アイテムに収集します。ZABICOM-J(Zabbix の日本向け拡張版)では、SNMPTrapの送信元ごと、IPアドレスが一致するホストのSNMPトラップ・アイテムに、メッセージを収集します。
トラップ・メッセージは、通常はOID形式で表示されますが、適切なMIBファイルが配置されている場合は、オブジェクト名やメッセージに変換して表示され、メッセージの内容が把握しやすくなります。
MIBファイルの確認方法
MIBファイルが正常に配置できているか否かを確認する方法を示します。ZABICOMは、コンパイル・オプションで、SNMP 関連の処理に使用するパッケージを選択できますが、ここでは、net-snmpを使う場合の方法を解説します。
#snmptranslate -Tp
上記のコマンドを実行すると、すでに配置されているMIBファイルのMIBツリーが展開されます。この際、依存関係や書式エラーなどの理由によって正常に読み込めないMIBファイルがあった場合、MIBファイル名やエラー行数などの情報が表示されるので、この情報を元にMIBファイルの追加や差し替え、削除や修正を行ってください。
新たに追加したMIBなど一部のMIBファイルの読み込み可否を確認したい場合は、-Tpオプションの後ろにOIDを記述することで、記述されたOIDよりも下位に位置するオブジェクトだけが表示されます。
SNMPトラップに対するトリガーの設定方法は、第3回で解説するログトリガーの設定を参考にしてください。
今回は、PingとSNMPのポーリング、トラップによるネットワーク機器の監視方法を解説しました。これらの監視方法は、ネットワーク機器に限らず、SNMPによるサーバー監視にも応用できます。
次回は、エージェントを用いたサーバーのリソース監視とログ監視の方法を解説します。