Kinectによる深度データの取得・表示と、モーターを動かすサンプル
次に、ソリューションエクスプローラー内のMainWindow.xamlを展開して表示される、MainWindow.xaml.vbをダブルクリックしてリスト4のコードを記述します。
ロジックコードを記述する
リスト4 (MainWinsdow.xaml.vb)
Option Strict On Imports Microsoft.Kinect Class MainWindow
ウィンドウが読み込まれた時の処理
Sliderの値を0で初期化し、TextBlock内に表示しておきます。
KinectSensorChooser1.KinectSensorChangedイベントで、Kinectが接続されているどうかを確認します。古いセンサーが動作している時は停止させ、新しいセンサーを取得します。ColorStream.EnableメソッドでKinect センサーのRGBカメラの動作を開始し、Kinectセンサーの動作を開始します。
SliderのMaximumプロパティに、最大高度角用 Kinect センサーを取得する、MaxElevationAngleプロパティを指定します。Minimumプロパティには、最小の仰角用 Kinect センサーを取得する、MinElevationAngleを指定します。チルトモーターの仰角範囲は±28°ですが、角度が0から開始しますので、最大高度角は27°、最小の仰角用は-27°と表示されます。例外が発生した場合はエラーを表示して処理を抜けます。
Private Sub MainWindow_Loaded(sender As Object, e As System.Windows.RoutedEventArgs) Handles Me.Loaded Slider1.Value = 0 TextBlock1.Text = CStr(Slider1.Value) AddHandler KinectSensorChooser1.KinectSensorChanged, Sub(kinectSender As Object, kinectArgs As DependencyPropertyChangedEventArgs) Dim oldSensor As KinectSensor = DirectCast(kinectArgs.OldValue, KinectSensor) If oldSensor Is Nothing = False Then StopKinect(oldSensor) End If Dim newSensor As KinectSensor = DirectCast(kinectArgs.NewValue, KinectSensor) If newSensor Is Nothing = True Then Return End If newSensor.ColorStream.Enable() Try newSensor.Start() Slider1.Maximum = newSensor.MaxElevationAngle Slider1.Minimum = newSensor.MinElevationAngle Catch ex As Exception MessageBox.Show(ex.Message) Exit Sub End Try End Sub End Sub
Kinectセンサーを停止するプロシージャ
Kinectセンサーが動作している場合はKinectセンサーを停止し、リソースを解放します。
Private Sub StopKinect(sensor As KinectSensor) If sensor Is Nothing = False Then If sensor.IsRunning = True Then sensor.Stop() sensor.Dispose() End If End If End Sub
[実行]ボタンがクリックされた時の処理
Kinect センサーの仰角を取得するKinect.ElevationAngleプロパティに、整数型にキャストしたSlider1の値を指定します。
Private Sub Button1_Click(sender As System.Object, e As System.Windows.RoutedEventArgs) Handles Button1.Click KinectSensorChooser1.Kinect.ElevationAngle = CInt(Slider1.Value) End Sub
ウィンドウが閉じられる時に発生するイベント
動作しているKinectセンサーである、KinectSensorChooser1.Kinectを引数にStopKinectプロシージャを実行します。
Private Sub MainWindow_Closing(sender As Object, e As System.ComponentModel.CancelEventArgs) Handles Me.Closing StopKinect(KinectSensorChooser1.Kinect) End Sub
スライダーの値が変化した時に発生するイベント
TextBlockに整数型のSliderの値を、文字列にキャストして表示します。
Private Sub Slider1_ValueChanged(sender As Object, e As System.Windows.RoutedPropertyChangedEventArgs(Of Double)) Handles Slider1.ValueChanged TextBlock1.Text = CStr(CInt(Slider1.Value)) End Sub End Class
以上で今回のサンプルは終了です。いかがでしたか。Kinectはセンサーだけでなくモーターも内蔵していますので、サンプルが動作してKinectが首を振る様子はちょっと感動的かと思います。
それでは、次回もお楽しみに。
Kinectで取得した深度データを表示するサンプル
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