これであなたもダンスグループの一員!?Kinectで自分を分身させるプログラムを作る

2012年9月3日(月)
薬師寺 国安

今回のサンプルはプレイヤーが複数に分裂し、某有名大人数ダンスグループのような動きができるサンプルです。図1と動画を参照してください。

1人では足りない、複数の人間を必要とするような踊りやダンスの演出には利用できるかもしれませんね。Kinectセンサーの前で、いろんな動きをしてみてください。面白い発見があるかもしれませんよ。

今回のサンプルのソース元は、菅崎 篤史様のブログ「すがろぐ」にあるサンプルを参考にアレンジさせていただきました。ありがとうございます。
→ すがろぐ - プロろぐ

図1:EXILEのダンスのような動きをしている

サンプル一式は、会員限定特典としてダウンロードできます。記事末尾をご確認ください。

プロジェクトの作成

VS 2010のメニューから[ファイル(F)/新規作成(N)/プロジェクト(P)]と選択します。次に、「WPF アプリケーション」を選択して、「名前(N)」に任意のプロジェクト名を指定します。ここでは「KINECT_EXILE」という名前を付けています。

ソリューションエクスプローラー内にImageというフォルダを作成し、PNG画像を取り込んでおきます。

ツールボックスからデザイン画面上にImageコントロール2個配置します。最初のImageコントロールのSourceプロパティにはImageフォルダ内の画像を指定して、表示させておきます。背景の画像が表示されます。

XAMLコードはリスト1、レイアウトは図2のようなります。

リスト1  (MainWindow.xaml)

  • (1)背景となるImageコントロールにはImageフォルダ内の画像を指定している。
  • (2)プレイヤーを表示する領域です。
<Window x:Class="MainWindow"
  xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
  xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
  Title="KINECT EXILE" Height="350" Width="525">
  <Grid>
    <Image Source="/KINECT_EXILE;component/Image/武道館.jpg"></Image> ■(1)
    <Image Name="human_image1" Stretch="Uniform" /> ■(2)
  </Grid>
</Window>
図2:各コントロールを配置した

参照の追加

VS2010のメニューから「プロジェクト(P)/参照の追加(R)」と選択して、各種コンポーネントを追加しておきます。今回追加するのは、Microsoft.Kinectと自作したRingBufferLibの2つです。「.NET」タブ内に表示されていないDLLファイルは「参照」タブからDLLファイルを指定します。

Microsoft.Kinect.dllは、C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\v1.5\Assemblies内に存在しますので、これを指定します。

次に、ソリューションエクスプローラー内のDLLフォルダ内に配置しているRingBufferLib.dllも、参照の追加で追加します。既に追加済みですが、エラーが出るようであれば再度追加してください。

RingBufferLib.dllのソースコードは最後に紹介します。またこのDLLファイルのソースコードも添付していますのでご参照ください。ダウンロードされたファイルのDLLというフォルダに入っています。

RingBufferLib.dllではリングバッファというバッファ処理を行っています。リングバッファに関しては下記のページを参考にしてください。
→ リングバッファ(Wikipedia)

次に、ソリューションエクスプローラー内のMainWindow.xamlを展開して表示される、MainWindow.xaml.vbをダブルクリックしてリスト2のコードを記述します。

  • ダンスグループの一員になれるKinectサンプル

薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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