Arduinoを用意して簡単なプログラミングをはじめよう
プログラムの解説(2)
続いて、LEDのHello Worldプログラムについて解説します。まず、初めに理解することは、Arduinoにおける入出力には大きく分けて2種類あるということです。一つは電圧を読んだり、出力したりするデジタル入出力ピン、もう一つはシリアル通信の入出力ピンです。
このLEDのHello Worldプログラムでは、前者の電圧を読んだり、出力したりするデジタル入出力ピンを利用しています。13番ピンはLEDを光らせるための出力ピンとして利用しています。このことを理解すれば、プログラムを読むのは簡単です。
void setup() { pinMode(13, OUTPUT); // 13番ピンを出力モードに設定。 } void loop() { digitalWrite(13, HIGH); // 13番ピンを5Vに変更。 delay(1000); // 1000ms待つ。 digitalWrite(13, LOW); // 13番ピンを0Vに変更。 delay(1000); // 1000ms待つ。 }
爆走兄弟レッツ&ゴーのコミックス第1巻で豪がつけていたライトがLED、発光ダイオードです。当時、タミヤの公式パーツとしても売られていました。このLEDは電圧を掛けると光ります。今回は赤色を使用しましたが、三原色のLEDが売られていて、全ての色を表現することが出来ます。詳しくはWikiを参照ください。
> 発光ダイオード(LED)
今週の課題
LEDのHello Worldプログラムを改良し、モールス信号でHello Worldと伝えるプログラムに書き換えてください。仕様は以下の通りとします。
- 短点は200msとする
- 長点は600msとする
- 繰り返し送られるHello Worldの信号の間に長点2つ分(1200ms)の間を取る。
正解と解説は次回の記事で行います。モールス信号の詳しい概要はWikiを参考にしてください。
> モールス符号(モールス信号)
デバッグ
ここまで、初めに紹介したテスターは利用しなかったのですが、自分で課題をこなす際には必要になります。LEDの光を操作するには、プログラムの電圧を上げたり、下げたり剃る必要があります。これを基板上でチェックするために、テスターを利用しましょう。次のプログラムをArduinoに転送してください。
void setup() { pinMode(13, OUTPUT); } void loop() { digitalWrite(13, HIGH); delay(5000); digitalWrite(13, LOW); delay(5000); }
テスターのつまみを20Vに設定し、写真のようにテスターの黒い端子をGNDに、赤い端子を13番ピンに接続します。
そうすると、5秒おきに0Vと5V (正確には4.93Vぐらい)が切り替わっているのが確認出来ます。試しに、赤い端子を隣の12番ピンに接続すると、0Vで固定されているのが確認出来ます。
これがArduinoにおける、最も簡単なデバッグです。これを使って、モールス信号の課題をこなしてください。
AndroidやiPhoneといったアプリの開発も楽しいですが、Arduinoを使ってより生活に近いデバイスを開発するのは、また違った楽しみや喜びがあります。是非、Arduinoをマスターしましょう。
次回はセンサーを使った情報の読み取りにトライしてみます。