オープンソースカンファレンスに行こう!OSC浜松、OSC福岡レポート

2013年2月22日(金)
Think IT編集部

明日(2/22)から東京、明星大学にて開催されるオープンソースカンファレンス2013 Tokyo/Spring。それに先駆けて、先日開催されたOSC浜松と、OSC福岡の様子を紹介していく。

OSC初の浜松開催

2月9日「オープンソースカンファレンス2013 Hamamatsu」(以下、OSC浜松)が浜松市市民協働センター(静岡県浜松市中区)で開催された。

既にご存じの読者も多いと思うが、オープンソースカンファレンス(以下、OSC)は『オープンソースの「今」を伝える』をコンセプトに、オープンソースのコミュニティの発展と情報交換の場を目的に開催されるイベントとして、今日ではエンジニアだけでなく企業からも広く注目されている。

また、「全国開催」も標榜されており、とかく"大都市集中開催傾向"が見受けられるセミナー・イベントにおいて、多忙な日々を過ごしているエンジニア諸氏でもアクセスをさほど気にせずに気軽に参加できる各地での開催は有り難い。

今回は浜松での初開催と言うこともあり、"開催ご当地企業?ヤマハ"をはじめ、地元コミュニティなど33の団体が参加、29の展示ブースが設置された。開場と共に朝から多くの来場者でにぎわっていた。

一日のみの開催なので、限られた時間でより多くの団体・コミュニティーから発表の場を設ける配慮からか、1セッション15分!と言う一般的なセミナーと比べると非常に短い持ち時間で20ものセッションが展開された。

セッションではどのプレゼンターも持ち時間内を超過する事無く、簡潔に取りまとめられたプレゼン内容でスムーズな進行がなされた。日頃の業務等からか、的確な事前準備と短時間でも視聴者に伝わるプレゼンテーションには毎度感心させられる。より詳細な情報を求めて、展示ブースでは休憩時間中コミュニティメンバー等にフランクに質問を投げかる姿が多く見受けられた。

オープンソースの「今」をブチ上げる

セッションではCMS、言語、データベース、ユーザーグループetc...。多くのジャンル、様々なコミュニティが自由な論題でオープンソースの「今」が語られた。

「一般社団法人オープンソースライセンス研究所」の杉本氏は法的側面への取り組みを解説する中で、法曹界の協力メンバーをも交えた活動を紹介。ビジネス・フェーズに進んだ際の法律面においてもオープンソースをサポートしている事が語られた。

また、「Japanese Raspberry PI Users Group」太田氏は低価格PCとして話題のRaspberry PIについて、教育用として開発された生い立ちから(PIは「Python」を示す)、購入方法、稼働までの手順など初心者向けに解説を行い、他のプレゼンターからも多くの注目を集めていた。

さらに開催日の数日前(米国時間:2月5日)にGAが公開されたばかりの「MySQL5.6」については、日本MySQLユーザ会の梶山氏から、GTID(Global Transaction Identifier)等の新機能の他に「No SQL対応もしました!」とNo SQLとの親和性をも考慮されたちょっと驚くような機能なども紹介された。まだまだ情報が少ない時期でもあり、会場からも驚きの声もあがっていた。

セッションの締めくくりの「ライトニングトーク」ではOSC浜松と同様に次回初開催となる「OSC 徳島」への予告として、「OSC徳島への行き方」、「OSC徳島の楽しみ方道」なども有志から"熱く"プレゼンがなされ、参加団体・視聴参加共に、終始和やかな雰囲気であった。
> オープンソースカンファレンス2013 Tokushima

閉会式では、運営事務局から予想を大幅に上回る来場者があった旨が語られ、会場にいた全ての参加者から大きな拍手によって、初開催の地OSC浜松は成功裏に幕を下ろした。

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