Alfresco in the cloudとCloud Sync
Alfresco in the cloudとCloud Sync
Alfresco in the cloudはパブリッククラウド上でCMIS(Content Management Interoperability Services)準拠のコンテンツ管理サービスを提供しています。企業は自前のインフラを用意しなくても、IT部門の管理下で、企業のコンテンツや、利用するユーザーおよびコンテンツの共有をすぐに開始することができます。オンプレミス版のAlfresco One同様に、バージョン管理、アクセス権管理、検索機能、MS Office/GoogleDocs との連携編集機能などを搭載し、本格的なコンテンツプラットホームになっています。
また、Alfresco in the cloudに対するCMISをベースにしたPublic APIを用意しているので、企業のエンタープライズアプリケーションやモバイルアプリケーションとの連携も可能です。既にAlfrescoではSalesforceとの連携アプリケーションをAppExchangeにて無償で公開しています。
Alfresco in the cloudには3つのサブスクリプション(年間利用料)の形態があります(表1)。
| Alfresco Free Network |
Alfresco Standard Network |
Alfresco Enterprise Network |
|
|---|---|---|---|
| 概要 | 無料で始められるコンテンツプラットホームクラウド | 小規模事業者向けのコンテンツプラットホームクラウド | 中、大規模のサポートを必要とする企業向けのコンテンツプラットホームクラウド |
| 対象ユーザー数 | 無制限 | 5人以上 | 500人以上 |
| 初期クラウドストレージ(最大ストレージ) | 10GB (10GB) | 25GB (500GB) | 1TB(無制限) |
| ファイルサイズの制限 | 50MB | 2GB | 2GB |
| クラウドサイトの管理 | × | ○ | ○ |
| サポート | ×(なし) | ○(9-5時、営業時間内オンライン) | ○(24x365、オンラインおよび電話) |
| 費用 | 無料 | $49/月※ 追加ユーザーは1人当たり$9/月 |
Alfresco営業担当までお問い合わせください。 |
| Active Directory/LDAP インテグレーション(SAML SSO) |
× | △(オプション) | ○ |
| Cloud Sync | × | ○ | ○ |
| ブランディング (企業ロゴの設定) |
× | ○ | ○ |
| WebDAVアクセス | × | ○ | ○ |
| 表1:Alfresco in the cloudのサブスクリプション | |||
※日本円での見積もり/決裁が可能。
Alfresco Free Networkは無料でAlfresco in the cloudを利用することができます。個人データの格納や、少量の文書の共有をすぐに開始したい場合に最適です。初めてAlfresco in the cloud をご利用される場合には、こちらのサイトから申し込むことができます(利用するためには企業のメールアドレスが必要になります)。
企業が利用ユーザーを管理したい場合や、取り扱うコンテンツの量が多い場合には、有料のAlfresco Standard NetworkまたはAlfresco Enterprise Networkを用意しています。
Cloud Syncは、オンプレミスのAlfresco OneとクラウドサービスであるAlfresco in the cloudのコンテンツを、属性情報を保ったまま同期することが可能です。そのため、クラウドには取引先のユーザーを登録しておき、共有したいコンテンツをCloud Syncを使って同期することで、社外のユーザーが社内のコンテンツサーバーにアクセスすることなく、情報をセキュアに共有することができます。
取引先のユーザーがコンテンツをアップデートした場合でも、Cloud Syncによって自動的に社内のAlfresco内のコンテンツも更新されます。企業のIT管理者も、共有されたコンテンツと、ユーザーをIT部門の管理下に置くことができるので安心です。なお、Cloud SyncはAlfresco Community EditionとAlfresco in the cloudの間では利用できません。
次の章では、Alfresco OneとAlfresco in the cloud間を共有するためのCloud Syncの設定方法について説明します。