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フラッシュストレージioDriveの性能と信頼性

2014年2月19日(水)
高木 健誠

Virtual Storage Layer(VSL)

 
 ioDriveの最大の特徴は、Virtual Storage Layer(VSL)と呼ばれるドライバにあります。VSLはドライバなので、ホスト上のCPU、メモリ上で動作を行います。ホストのCPU、メモリを使うのは非効率だという意見をいただくことがありますが、この仕組みこそがioDriveの最大の強みとなっています。
 
 NANDフラッシュは上書き処理ができないため、古いデータを書き換える場合は、いったん削除してからデータを書き込む必要があります。しかし削除処理が非常に遅いという欠点もあるため、通常は追記型のアルゴリズムを採用しています。そのため、OSのファイルシステムが認識しているデータの記録箇所(論理アドレス)と、NANDフラッシュ上のデータの記録場所(物理アドレス)が異なることになります。
 
 そこでSSDでは論理アドレスとNANDフラッシュ上の物理アドレスを対応させるマッピングテーブルをSSDの内部RAMに保管し、変換処理をSSDの組み込みのCPUで行っています(RAIDコントローラを介している場合はRAIDコントローラ内でのアドレス変換も発生してしまいます)。
 
  このように複数のレイヤで組み込みのCPUを使ったアドレス変換をしているため、レイテンシが大幅に上がってしまうという欠点があります。Fusion-ioは組み込みのプロセッサを使う代わりに、I/O待ちで遊んでいるホスト側のCPU、DRAMリソースを少し借りることで、圧倒的な低レイテンシ性能を実現しているのです。
 
アドレス変換のイメージ
図3:アドレス変換のイメージ(クリックすると拡大)
 

十分な保証使用量

 
 NANDフラッシュは書き込みに応じて劣化していきます。各サーバベンダで取り扱うSSDには保証使用量(書き込み容量)が規定されており、その使用量を超えるとサポート対象外になるというケースがほとんどです。
 
 しかし、ioDriveは十分な保証使用量が規定されており、エンタープライズ環境でも安心してご使用いただけます。 例えばHPからOEM頂いている「HP 1205GB MLC G2 PCIe IOアクセラレータ」(ioDrive2 1.2TB同等品)では保証使用量が17PBと規定されています。これは1日あたり約9TB書き込んでも5年は使用できる計算になり、エンタープライズ環境でも安心して利用できる保証使用量となっています。
 

エンタープライズレベルの信頼性

 
 NANDフラッシュにも故障は発生します。そのためSSDにおいても故障に備えてRAID構成を組むのが一般的です。例えば200GBのSSDを2本用意してRAID1を構成する等です。しかし当たり前ですがこの構成ですと200GBの容量が無駄になってしまいます。RAID5を組んだとしてもSSD1本分の容量は犠牲になってしまいます。またリビルド時間も問題となります。デバイスの容量が大きくなればなるほどリビルド時間も長くなり、その間のパフォーマンス劣化も無視できません。
 
 SSDでは、このアプローチは必ずしも適切とは言えません。 RAIDは、もともと 信頼性の低い磁気ディスクのために作られたものです。磁気ディスクはモータやヘッド等の駆動部分があり、摩耗による故障の確率が高くなっています。そこでRAIDを用いて磁気ディスクを複数用意して信頼性を上げています。
 
  NANDフラッシュは性質上、 駆動部分は必要ありません。しかし、 SSDはNANDフラッシュが一部でも故障すると、デバイス全体の故障につながってしまうため、磁気ディスク同様にRAID構成を組むのが一般的になっています。一方、ioDriveは独自の信頼性技術であるAdaptive Flashbackテクノロジを採用し、RAIDの問題点を克服しつつカード単体で非常に高い信頼性を持っています。
 
 Adaptive Flashbackは、デバイスやNANDフラッシュチップ単位ではなく、論理ブロック単位でパリティ保護するテクノロジです。そのため、NANDフラッシュチップの故障やチップ内のブロックレベルの故障が発生しても、自動的に予備領域と置き換える動作をします。ブロックレベルで予備領域と置き換えるため、ユーザが使用できる容量の低下は発生しませんし、置き換え単位も小さいため、瞬時にリビルドが完了します。
 
Adaptive Flashback機能
図4:Adaptive Flashback機能(クリックすると拡大)
 
 ioDriveは、このようなテクノロジを駆使してカード1枚でもエンタープライズレベルの信頼性を持つことを可能にしているのです。
 
フュージョンアイオー株式会社

フュージョンアイオー株式会社 インターナショナルセールス APAC Japan セールスエンジニア。大手SIerでネットワークの設計構築、ユーザ企業でのインフラ担当(設計・構築・運用)を経て2012年より現職。主にHPC、仮想化、DB案件を担当。趣味はビリヤード、スキーと海外旅行。

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