Kinect for Windows v2における概要と開発環境
Kinect Studioとは
またToolkitとは別に「Kinect Studio」も付属しています(図12)。Kinect Studioは、Kinectアプリケーション開発支援ツールです。Kinect Studioは、Kinectから取得できる「Color」や「Depth」のストリームデータをファイルに記録して、いつでも再生して確認できるツールです。 この「記録」と「再生」機能により、Kinectアプリケーションの開発やデバッグを大変に楽にしてくれる点が、Kinect Studioの特徴です。
Kinect v2プログラム作成手順
今回のKinect v2プログラミングはWindows Presentation Foundation(以下、WPF)で作成します。無料版のVisual Studio 2013 Express(以下、VS2013 Express)では、WPFを作成できません※ので、原則として今回のプログラムは、Visual Studio 2013 Professional(以下、VS2013)以上の開発環境でしか動作しません。但しVS2013 Expressでも、Windowsストアアプリとしてなら作成は可能です。
追記(※)Visual Studio 2013 Express for Desktopでは作成可能です。
今回はOSにWindows 8.1+Update1、開発環境にVisual Studio 2013 Ultimate+Updade3を用いています。言語はVisual Basicを使用します。
まずVS2013を起動します。[ファイル]ー[新規作成]ー[プロジェクト]と選択し、Visual Basicから「WPF アプリケーション」を選択します。「名前」には今回は適当に「WPFTest」と付けておきましょう(図13)。
参照設定
MainWindow.xamlのページが表示されます。今回はKinectを使用するため、Kinectへの参照を追加しておく必要があります。ソリューションエクスプローラー内の「すべてのファイルを表示」アイコンをクリックして、「参照設定」を表示させます(図14)。初めて起動した状態ではこの「参照設定」は表示されておりません。
表示された「参照設定」を選択し、マウスの右クリックで表示される「参照の追加」をクリックします。すると、「参照マネージャー」が表示されます。一度Kinectへの参照を追加しておいた場合は、この画面に「Microsoft.Kinect.dll」が表示されています(図15)。
図15ではすでに表示されていますが、初めての場合は表示されていませんので、「参照」ボタンをクリックして、
C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\MainV2\Assemblies
フォルダ内にある「Microsoft.Kinect.dll」を指定します。
上記の「MainV2」のフォルダも、環境によっては「v2.0-PublicPreview」という名前になっている場合があります。
追加した「Microsoft.Kinect.dll」を選択してチェックを付け、「OK」ボタンをクリックすると、「参照設定」の中に「Microsoft.Kinect」が追加されます(図16)。
以上で、Kinect v2のプログラミングを行う環境が整いました。次回から、早速Kinect v2の基本的なプログラムの作成方法に入ります。お楽しみに。
<編集部より> 3ページ目に一部追記しました。(2014.09.03)
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