差がつく!1歩進んだ活用方法
コミュニケーション促進
Google Sitesでコミュニケーションを取ることについては、連載第2回(http://www.thinkit.co.jp/article/112/2/)、第3回(http://www.thinkit.co.jp/article/112/3/)で、「Announcements」で手軽にPostができるページを作ることや、メンバー紹介、体制図などを書いておくことなどを紹介しました。ここではさらに利用者の立場も含めたコミュニケーションの例を紹介します。
筆者があるWebサービスのデザインを担当した際、そのサービスの公開後、利用者の要望を集めるサイトの必要が生じました。システム担当の方も、デザイン担当のわれわれも次期リリースのための開発に入っていましたので、要望収集のサイトやシステムを作る余裕がありません。そこで、クライアントがGoogle Sitesで要望を取りまとめるWebサイトを作成しました。
何も変わった機能を使っていないシンプルなWebサイトでしたが、要望が1ページにまとめられ、後から見返すのに大変重宝しました(ちなみにGoogle Sitesはフッタリンクの「Print」を押すと、サイドナビゲーションや不必要なものの無い、コンテンツのみの印刷ができます)。
とは言え、権限が「Viewer」の場合、ページの作成・編集、コメントの書き込みなどで要望や感想を伝えることはできません。そこで登場するのが、Googleドキュメントの埋め込み機能です。Googleスプレッドシートでフォームを作成し埋め込めば(図3)、簡単にWebサイト上で要望をいただいたり、アンケートを行うことができます。
Google Sitesの可能性
これまで、Google Sitesの詳しい操作方法ではなく活用方法をお伝えしてきたのは、Google Sitesの場合、操作方法は使っていればだいたいわかってくるからです。インターフェースは英語ですが、見慣れた単語ばかりですので、あまり障壁にはなりません。
しかし、日本語化されていない点を考慮したとしても、Google Sitesはその大きな可能性ほどには普及していないように感じます。理由は、あまりに自由すぎて活用シーンが見えないということではないでしょうか。Google Sitesは進化したwikiと言えますが、wikiの活用シーンもすぐに思い浮かべることは難しいかもしれません。
例えば2008年5月に行われたGoogleの開発者イベント「Google I/O」の映像とスライドの閲覧ページ(http://sites.google.com/site/io/)もGoogle Sitesで作られています。映像をYoutubeではりつけ、スライドをGoogleドキュメントで埋め込んであります。各セッションへのリンクはListで作られています。コラボレーションではなく、Googleの各種サービスとの連携を主体として使った例です。
本連載では、プロジェクト管理やワークフロー改善に絞ってGoogle Sitesの活用方法をご紹介しましたが、ほかにもたくさんの活用例が増えることを楽しみにしています。