連載 [第88回] :
  週刊VRウォッチ

ARに注力するアップル、機能強化、新フォーマット、AR体験のシェアなど発表

2018年6月11日(月)
Mogura VR
本記事はVR専門メディア「Mogura VR」から提供されているもので、国内外のVR関連情報をいち早く、正しく、分かりやすくお伝えします。

先週はアップルの開発者カンファレンスWWDC(Worldwide Developers Conference)が開催され、多くの新発表が行われました。デバイスの発表こそありませんでしたが、iOS12へのアップデート等が明らかにされました。

このカンファレンスでは、iOSに搭載されているAR機能「ARKit」のアップデートが発表されています。ピクサーやAdobe、Autodeskらの参加するAR向けの新フォーマット「USDZ」、オフィシャルなARメジャーアプリ、AR体験のシェアなどが強調されています。

VR内で他プレイヤーとコミュニケーションが取れる「VRChat」や、Oculus Goで友人や見知らぬ人とも講演視聴やスポーツ観戦ができる「Oculus Venues」など、ソーシャルVRの潮流が生まれつつある中、アップルが注力しているARでも「シェアする」ことに軸足が置かれ始めているのは興味深いものがあります。今後の動向にも注目です。

100ドル謳う高性能ARデバイスNorth Starの設計図公開

米Leap Motion社は、3月に発表していたARヘッドセットのプロトタイプ「Project North Star」の設計図をオープンソースで公開しました。このARヘッドセットは100ドル未満で実現できると謳われており、ARヘッドセットを一気に身近なものにする可能性を秘めています。

Project North Starは4月の発表時から、ハードウェアもソフトウェアもともにオープンソースになること、部品の調達などを合わせて100ドル以下で作ることができるようになること、この2つを謳っています。今回は、その設計図が公開されました。関連ファイルは公式サイト(英語、要サインイン)または、Github(英語)にて公開されています。

ただし、現状では新型のLeap Motion社デバイス(未発売)が必要になるなど、公開された情報を元に今すぐ作成することは難しいようです。同社の設計図には「Coming Soon!」と記述されているため、近々発売されることになると予想されます

本ニュースの詳細はこちら:
100ドル謳う高性能ARデバイスNorth Star、設計図が公開
https://www.moguravr.com/north-star-ar/

Oculusの開発者会議OC5、9月26日から2日間の開催

Oculusは、年次の開発者会議Oculus Connect 5(OC5)の開催を発表しました。9月26日と27日の2日間、カリフォルニア州サンノゼのマッケンナリー・コンベンションセンターで開催されます。5回目となる今年は、過去5年間の同社のVRの歴史を祝う内容が予定されています。

今年のOC5でも、新製品に関する発表が期待されており、PC向け、一体型とも次世代モデルに注目が集まります。Oculusは5月に一体型ヘッドセットOculus Goをリリースしたばかりであり、また、ハイエンドの一体型ヘッドセットSanta Cruzも発表されています。毎年プレス向けにはデモの体験の機会がありました。開発者向けには2018年中の出荷を予定しており、OC5での続報に期待したいところです。

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Oculusの開発者会議OC5、9月26日から2日間の開催
https://www.moguravr.com/oc5/

アップル、iOS 12でAR機能強化 複数台で同時体験が可能に

アップルは、6月4日に開催された開発者イベントWWDC2018の基調講演にて同社のソフトウェアの発表を行いました。その中で、iOSに搭載されているAR機能ARKitのアップデートARkit 2.0を発表しています。

発表ではAR向けのフォーマット「USDZ」や公式での計測用メジャーアプリのリリース、そしてARKitのアップデートに伴う機能強化などが公表されました。特に複数ユーザーが同一の空間でARを共有できる「シェアリング機能」が強調されています。

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アップル、iOS12でAR機能強化 複数台同時体験が可能に
https://www.moguravr.com/wwdc2018-1/

Vive公式無線化キット、認可下りず国内発売はナシ!

VRヘッドセットHTC Viveを無線化する、Viveワイヤレスアダプター。HTC Viveのみならず、Vive Proにも対応する無線化キットとして発売が待ち望まれていましたが、このワイヤレスアダプターの国内発売が行われないことが明らかになりました。

HTC NIPPON株式会社の西川美優氏によれば「総務省から認可が下りないことが確定した」とのこと。HTC Vive製品の無線化については、サードパーティー製のTPCASTが対応していますが、Vive Proには未対応でした。そのためVive Proを無線化したい場合、サードパーティー製ワイヤレスアダプターの新型を待つことになりそうです。

本ニュースの詳細はこちら:
Vive公式無線化キットの国内発売は無しに 認可下りず
https://www.moguravr.com/htc-vive-official-wireless-kit/

※本ニュース記事は「Mogura VR」から提供を受けて配信しています。
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