おすすめ英語の勉強法【インプット編】

2021年8月25日(水)
山口 秀子(やまぐち ひでこ)

はじめに

英語のスキルアップには、インプットとアウトプットのバランスが大切です。今回は、アウトプットのための基礎作りとして重要なインプットの勉強法を紹介します。

1. インプットの重要性:英語上達のための基礎

インプットがメインと言われる日本の英語教育。「英語の知識はあるのに、アウトプットの練習が足りないため、英語を使いこなせない人が多い」という指摘もよく聞きます。そのせいか、社会人になってから「英語を勉強しよう!」となると、英会話学校やオンラインでレッスンを受けることを考える方が多いです。

しかし、私が講師として社会人向け英語レッスンを担当して感じるのは、「レッスン外でのインプット量が多い受講者ほど、英語力が向上する」ということです。また、受講者のモチベーションによっては、「レッスンに参加するだけでは英語力は伸びない」と感じることもあります。

もちろん、ある程度の英語の基礎力があれば、レッスンに熱心に参加することで英語を話すことに慣れ、伝えたいことを自信を持って伝えられるようになり、周りも驚くほどの上達を見せてくれる方もいます。

しかし、元々英語が苦手であまり基礎知識がない方は、会話重視のレッスンに参加してもなかなか変化が見られません。学校教育での英語学習だけでは、インプット量がそもそも足りていないのです。レッスン外でも単語を覚えたり、文法を学んだり、インプットの量を増やさない限り、アウトプットの向上は期待できません。

2. 社会人だからこそできる! 楽しい英語の勉強法

「インプットのための英語勉強法」と聞くと、「なんだかつまらなそう」というイメージを持つ方も多いかもしれません。そこで、ここでは「英語を楽しく学ぶ」ことをテーマにしていきます。

社会人になってからの勉強は、学生時代とは異なります。特に大きな違いは「自分で教材を選べる」いう点です。自分が好きなもの、興味のあるものに関するテーマや教材を選び、学習に活かすことで「おもしろい!」「楽しい!」という気持ちを大切に、モチベーションを高く保ちながら続けることができます。

もちろん、ビジネス英語を身につけたい人は、仕事に直接役立つ単語やフレーズを積極的に学ぶのもOKです。以降では「単語・文法」「リスニング」「リーディング」の勉強法と合わせて、英語を楽しく学べるおすすめの教材も紹介していきます。

3. 単語・文法の勉強法

英語力のベースとなる単語と文法のおすすめ勉強法は、アプリを活用することです。今は様々な英語学習アプリがありますが、私が使いやすいと感じるアプリは「Duolingo」です。

私もフランス語や中国語を勉強していた時に、毎日このアプリを使っていました。ゲーム感覚で学ぶことができ、リマインダーの設定もできるので、楽しく毎日続けることができます。そして何より、無料なのが魅力です。

学習を開始する前にレベルチェックをして、今のレベルに合わせた内容から学ぶことができます。

ちなみに、Duolingoが主催する「Duolingo English Test」は3000以上の教育機関で導入されており、アメリカの多くの有名大学ではTOEICやTOEFLと並ぶ英語検定試験として認定されていたりもします。

他にも様々な英語学習アプリがあるので、試しに使ってみながら、使いやすいものを見つけるのもおすすめです。

また、「アプリよりも参考書を使う方が勉強しやすい」という方もいるでしょう。単語帳を選ぶ際には、下記の2ポイントを意識してみてくださいね。

  1. 英語を学ぶ目的に合った単語帳を選ぶ(ビジネス英語を習得したい場合、大学受験用のアカデミックな内容の単語帳を選ぶのはNG)
  2. 掲載されている単語数よりも、例文・説明の分かりやすさを重視して選ぶ(例文・説明を通して単語の使い方も合わせて学ぶのがおすすめ)

確実に単語を覚えるには、反復学習が大事です。脳に記憶を定着させるためには「1日10単語覚えるのを5日間続ける」のではなく、「50単語を1週間毎日学習して覚える」のがおすすめです。

「単語は書いた方が覚えやすい」という方は、オリジナルの単語ノートを作りながら学習する方法も良いでしょう。学んだ単語を正しく使えることを確認するために、自分で例文を作ってみるのもとても役立ちます。無料の翻訳サイトを活用すれば、作った例文が自分の意図した通りの日本語文に訳されるかを確認できますよ。Google翻訳でも良いですが、最近ではドイツの「DeepL」の訳の品質が高いと人気になってきています。

次に、文法の学習は、中学英語から順に復習するのがおすすめです。文法の基礎中の基礎である「品詞」で躓いている方も案外多いので、アプリや中学文法の参考書を活用して、復習しながら理解を確認しましょう。

文法に苦手意識を持っている方も多いかもしれませんが、分かりやすさを重視した参考書もたくさん出ているので、自分に合う1冊を見つけて、楽しく学習していきましょう。

4. リスニング力強化の勉強法

リスニング力と言っても、実際のコミュニケーションでは、人が情報を認識する際には「聴覚」以外の情報、特に「視覚」を頼りにしています。よって、音だけではなく、動画で口の動きを見ながら学ぶのがおすすめです。

また、ただ英語を「聞き流す」のではなく、「理解する」ことを意識することが大切です。

私は南アフリカに住んでいた約2年間、職場で皆が話すアフリカーンス語(南アフリカ共和国の公用語の1つ)という言語を毎日「聞き流し」ていました。でも、同僚が教えてくれた挨拶以外、アフリカーンス語を聞き取れたり、話せるようになることはありませんでした。

英語を聞き流すだけでは、リスニング力の向上には繋がりません。聞こえてくる内容を理解できるように鍛えていくことが大切です。

したがって、おすすめしたいのは、YouTube等で動画を見ながらリスニングの勉強をする方法です。YouTubeでは、字幕機能を使える動画も多いので、最初は字幕を表示して見ながら、ある程度内容が理解できたら字幕なしで見るのも良いでしょう。

それ以外にも、「TED Talks」で興味のあるトピックに関するものを見れば、プレゼンスキルも合わせて学ぶことができちゃいます。NetflixやAmazon Primeなどで、好きなドラマや映画を繰り返し見るのも良いでしょう。字幕の表示を英語や日本語に切り替えられるものもあるので、内容をしっかり理解しながら聞き取るようにしましょう。

自分の好きな動画を教材にすれば、楽しく学べること間違いなしです!

5. リーディング力強化の勉強法

最後に、リーディング力を鍛えるための勉強法を紹介します。下記の2ポイントが大切です。

  • まずは簡単で読みやすいものから始め、徐々に難易度を上げる
  • 分からない単語・表現の意味を調べ、覚える単語リストに追加する

内容が難しく、分からない単語ばかりの文では、理解するのに時間がかかり、何より楽しくありません。最初は、簡単な英語で書かれているニュース記事や子ども向けの文章など、内容が分かりやすく、英語を読むことを楽しめるものを活用すると良いでしょう。

例えば、子ども向けの英語絵本を図書館で借りたりするのもおすすめです。私と3歳の娘のお気に入りは「メイシーちゃんシリーズ」です。原文の英語とその日本語訳が同じページに書かれているので、「〇〇は英語ではこう言うのね」と勉強になります。最近では、電子書籍を借りられる図書館もあるので、図書館に行く時間がないという方も活用できると思います。

また「Ladder Series」では、やさしい英語で書かれた有名な物語や小説を購入できます。単行本か電子書籍かを選べたり、ダウンロードできる音声も合わせて購入できたりするので、お気に入りの1冊を見つけて学習に活用するのも良いでしょう。

一般的にリーディング力強化のための「多読」というメソッドでは、とにかく速く読むこと、訳さないこと、なるべく辞書を使わないことが推奨されます。ある程度英語の基礎知識を持っているレベルの学習者にはこの方法でも効果がありますが、初心者レベルの場合は、まずは「内容をしっかり理解しながら読み進める」精読をおすすめします。

さらに、英語を読むことを習慣化することも大切です。私は、Facebookで「Japan Today」のような英語ニュースのページをフォローし、Facebookを開く度に最新ニュースの見出しが表示され、興味がある記事をすぐに読めるようにしています。

見出しを見るだけでも、日本語のニュースで見た内容を英語ではこう表現するのか、と良い学びになるので、おすすめですよ。

おわりに

今回は、英語をインプットするための「単語・文法」「リスニング」「リーディング」について、おすすめの勉強法を紹介しました。

巷には様々な英語学習法があふれています。その中で、あなたのレベル・学習スタイルに合い、楽しく続けられる方法をぜひ見つけていただきたいと思います。この記事が、英語を楽しく学ぶためのヒントとなれば幸いです。

著者
山口 秀子(やまぐち ひでこ)
株式会社グローレン
株式会社グローレン マネージャー。学生時代、ガーナに1年間留学。外資系自動車メーカーにて、南アフリカへの2年の駐在やグローバルプロジェクトのPMO、役員通訳を勤める。日系商社にて海外メーカーとの取引・交渉も経験。現在は、ビジネス英会話等のレッスンカリキュラム・教材作成を担当し、オンライン学習プログラムMOVAEICを企画・運営。TOEIC985点。

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