三日坊主を卒業! 楽しく英語学習が続けられる勉強法
はじめに
「英語を勉強しよう!」と決意したのに、なかなか続かない…という方も多いのではないでしょうか。ただでさえ忙しい毎日の中で、英語学習のための時間を確保することは大変ですよね。
では、どうすれば英語学習を続けて、確実に上達できるのでしょうか。数多くの社会人の英語学習をサポートしてきた著者が、3つのポイントと勉強法をアドバイスします。
【なんのため?】英語学習の目標を決める
最初のポイントは、自分に「なんのために英語を勉強するのか?」を問い、それを元に目標を決めることです。
- 英語で同僚・顧客・取引先とやりとりできるようになりたい
- 海外出張・赴任の予定がある
- TOEIC〇〇点を取る必要がある
- 海外の友人と英語で話したい
- 海外旅行をより楽しみたい
などなど、理由は人それぞれです。
その目標を元に、「いつまでに何ができる自分になっていたいか?」という理想像をイメージしてみましょう。このときに大切なのが、「楽しいワクワクするような目標」を設定することです。
- 英語でプレゼンをしているかっこいい自分
- 英語のジョークで皆を笑わせているイケてる自分
- ツアーガイドなしで海外旅行を楽しめちゃう自分
「こんなことができたら良いな〜」と妄想を膨らませることで、脳が活性化し、勉強も楽しくなること間違いなし! 目標が明確になったら、あとは「それを達成するためには何をすべきか?」を逆算するだけ。ゴールが違えば、そこに辿り着くための道も異なります。
英語が話せるようになりたいのにTOEIC対策をしたり、TOEICのスコアを上げたいのにオンライン英会話をやっても、無駄とは言いませんが、効率的ではありません。今回の後半で紹介する勉強法を参考に、オリジナルの学習計画を立ててみるのもおすすめです。
また、目標を定める前に、現状のレベルを把握してみるのも良いかもしれません。TOEICを受けてスコアを確認しても良いですし、英会話スクールの体験レッスンに行くと、スクールによってはレベル診断をしてくれるところもあります。客観的な数値や結果を参考にすると、明確な目標が立てやすくなりますね。
【ルーティーン化!】英語学習を習慣化する
英語の上達に欠かせない2つ目のポイントは、「1日○分の英語学習を習慣化」することです。
日本語と英語では脳の使い方が違います。英語を習得するためには、脳内に日本語とは別の「英語専用の言語モデルを持つ」必要があるのです。そのために大切なのは、定期的かつ継続的に、脳に刺激を与えること。
「毎日1時間英語の勉強なんて、忙しい自分には無理!」という方は、まずは1日5分から始めてみるのも良いでしょう。
今は便利になったおかげで、重い参考書を持ち歩かなくても、スマホでアプリを開けばいつでもどこでも英語を勉強できます。私は一時期、「duolingo」というアプリでフランス語や中国語を勉強していました。アプリなら「今日はまだ勉強してないよ!」という通知が来るので、忘れずに継続できる点も良いですね。
または、覚えたい単語を10個紙に書き出し、1週間その紙を持ち歩いて単語を覚えたり、それらの単語を使った例文を考えたり、スキマ時間でできることは意外とたくさんあります。
毎日続けることが自信となり、それがさらにやる気につながる好循環も期待できます。習慣化できれば、勉強しないと「気持ち悪くてたまらない!」と感じるようにさえなります。
【ワクワク!】楽しめる英語勉強法を見つける
英語の勉強法はいろいろありますが、自分が楽しいと思える勉強法を見つけることが一番大切です。
「英語の勉強=難しい・つまらない・辛い」と思ってしまっている人もいるかもしれませんが、せっかくやるなら楽しみたいですよね。「楽しい!」「面白い!」という感情があれば、やる気を生み出す神経伝達物質ドーパミンが分泌され、脳を活性化してくれます。
そのためには、自分が好きなものを活用するのがおすすめです。好きな映画やドラマ・洋楽・本など、英語に関わるものを使ってみると、自然と興味が持てるので、勉強というより趣味のような感覚で始められます。そこから気になった単語や文法を自分から調べてみることで、徐々に学習の幅が広がっていきます。
私はYouTubeで海外の番組を見るのが好きで、その中で知らない単語を学んでいます。また、娘のために図書館で絵本を借りる際に、英語の絵本も借りてみて、それを読む中で新しい表現を学んだりもします。日常のちょっとした工夫で、英語に触れる機会を作ることができますよ。
また、勉強を楽しむために、周りを巻き込むこともおすすめです。TwitterやFacebookのグループなど、SNSを活用して英語学習に取り組む仲間と励まし合う人も多いです。その日の学習計画や結果を呟いたり、TOEICのスコアアップを皆で喜んだり、なかなか素敵だなと感じます。
それ以外にも、身近な家族や友人に英語の得意な人がいれば、音読の練習成果を披露することや、ライティングの添削をお願いするのも良いでしょう。レベルアップを実感できる機会があれば、さらに学習を続けるモチベーションアップに繋がりますね。
楽しくできる英語の勉強法
ここからは、楽しくできる英語の勉強法をいくつか紹介していきます。
おすすめ英語勉強法 ① 音読
言葉を学ぶ上で一番自然なのが、「真似」から始めることです。子どもたちも周りが話す言葉を聞き、「アンパンマン」を「アンマン」のように発音しながら、徐々にはっきりと発音できるようになっていきます。大人が英語を学ぶ際にも、まずは「真似」から入ってみるのが良いでしょう。
「音読」では、ネイティブの読む英文を、真似して声に出して読む練習をします。詳しい方法は、こちらで紹介しています。
最初はうまく真似できないかもしれませんが、焦らず、繰り返し練習をすることが大切です。真似をしながら発音の練習をすることで、英語の音の変化に慣れ(詳しくはこちら)、リスニング力アップにも繋がります。
単語を覚えたり、文法を復習したりしなくて大丈夫? と心配になる方もいるかもしれません。単語や文法の勉強が苦ではない、楽しいと思える方は、それから始めるのももちろんアリです。
単語や文法の勉強は楽しくないという方も多いと思いますが、その場合はゲーム感覚でできる音読がおすすめです。音読をする中で、知らない単語や分からない文法は自分で調べる必要があるので、そこから単語・文法の学習につなげていくこともできます。
音読の練習をした後は、練習の成果を録音して自分で聞いたり、家族や友人を相手に音読の成果を発表したりするのも良いでしょう。自分で成長を実感すること、また他人からフィードバックをもらうことで、楽しさもやる気も倍増します。
また、音読に使った英文を自分に関わることを伝える文に修正して、プレゼン練習をしてみることもおすすめです。例えば、英会話初心者の音読に最適な「1分間英語で自分のことを話してみる」という書籍(KADOKAWA刊)では、自分の家族や仕事を紹介する英文が記載されています。それらの例文の単語を入れ替え、自分の家族や仕事を紹介する文を作れば、そのまま自己紹介で使えるフレーズを覚えることができます。
また、ビジネス英語習得のための音読に最適な「英語 徹底耳練!」という書籍(実務教育出版刊)にあるビジネス場面の英文を参考に、自分の仕事で想定できる会話やプレゼンの練習をすることもできます。
リスニング・スピーキングスキルをまとめて鍛えられる音読、ぜひ楽しんで挑戦してみてくださいね。
おすすめ勉強法 ② 瞬間英作文
スピーキングスキルを強化したい人におすすめなのが、「瞬間英作文」です。こちらの記事でも詳しく紹介していますが、「瞬間的に日本語の文を参考に、英文を作る」というシンプルな勉強法です。
「私は朝5時に起きました。」という短い日本語を、瞬時に英語にしてみましょう。どのような英文が思い浮かびましたか。
I woke up at 5 am.のような文ができていればOKですが、文法や単語の間違いを気にせず、スピード重視で日本語で書かれている情報を伝えることを目指すのが、瞬間英作文の面白いところです。
頭に思い浮かんで伝えたいことを、なかなか英語で伝えられずモヤモヤ…という経験をしたことがある方も多いかもしれません。瞬間英作文を行うことで、英語で想いを伝えやすくなります。「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」のような参考書(ベレ出版刊)を使えば、中学レベルの英語を使った多くの例文でトレーニングができます。また、付属のCDを使えば、日本語を聞いて瞬間英作文をした後に、英語の例文を聞き、音読の練習を組み合わせることもできます。
瞬間英作文をする際には、なるべく声に出して英文を言うようにしましょう。移動時間や休憩時間などを使って行う際は、マスクの中でボソボソ呟いたり、頭の中で英作文したりするだけでも良いでしょう。
おすすめ勉強法 ③ SNS活用でインプットの機会を増やす
SNSを活用して英語に触れる機会を増やすこともおすすめです。例えば、Instagramで好きな有名人やスポーツ選手をフォローすることで、日々自然に英語に触れられます。ちなみに私はNBAが好きなので、NBA選手や好きなチームのアカウントをフォローしていて、Instagramを開くとバスケの試合風景がひたすら流れています(笑)。
また、YouTubeなどで海外の番組を見ることを習慣づけることで、英語学習の時間以外にも英語に触れる機会を作ることができます。私がよく見ている下記2つの番組は、内容も面白くて気軽に見られるので、英語が苦手でも楽しめておすすめです。
- The Late Late Show with James Corden:
イギリス人ホストのJamesが有名人をインタビューしたり、一緒に歌って踊ったり、お芝居したり。Paul McCartneyとのCarpool Karaokeは日本のワイドショーでも紹介されるほど話題になっていましたね。 - The Daily Show with Trevor Noah:
南アフリカ人のTrevorが時事問題をユーモアたっぷりに紹介したり、話題の人をゲストに迎えてディスカッションしたり。個人的にTrevorの英語はとても聞き取りやすいので、YouTubeの字幕機能を活用すれば、リスニングの練習になると思います。
おわりに
今回は、英語学習を楽しく続けるための3つのアドバイスと、おすすめ勉強法を紹介しました。これまでなかなか英語の勉強が続かなかった方も、ぜひこれを機会にまた挑戦してみてはいかがでしょうか。
例え三日坊主でも、それを何回も繰り返せばOK! だと思っています。人それぞれ楽しいと思える勉強法も、勉強が進むペースも違います。本記事が皆さんにとってベストなやり方を見つけ、目標を達成する一助になれば幸いです。