ゲーム感覚で仲間と盛り上がる! 楽しい英語トレーニング法
はじめに
頑張って英語の勉強をしているけど、1人ではなかなか続かない…。英語学習者の多くが抱えている悩みです。そんな悩みを解決するために、友人・同僚・仲間と英語を使って遊んでみるのはいかがですか?
今回は、グループでできる英語の上達に役立つトレーニング法を紹介します。1人では続かなくても、みんなでやれば楽しく続けられるかもしれません。全てオンラインでもできるゲーム感覚のトレーニング法です。
ぜひ仲間とワイワイ盛り上がりながら、英語力UPに取り組んでいきましょう。
1. Password
まずは「Password」というゲームです。日頃の単語学習の成果である語彙力が試されるトレーニングですよ。
人数は2対2が理想です。英単語を書いたカードを数枚用意します。カードに書く単語は、名詞がメインだとやりやすいでしょう。動物とか、食べ物とか、ジャンルに偏りなく、色々な名詞のカードがあると楽しいですよ。
2対2のチームに分かれたら、まずは片方のチームからゲームを開始します。
1枚カードを選び、各チームの1人だけがそのカードに書かれた単語を確認します。そして、その単語をチームメイトに当ててもらえるよう、ヒントとなる他の単語をひと言伝えます。
このときに、ヒントの単語以外は伝えてはいけません。伝えようと必死になってジェスチャーをつけたくなりそうですが、我慢です。チームメイトは、ヒントの単語を聞いて頭に浮かんだ単語を伝えます。それが正解ならそのチームの勝ち。不正解なら、もう片方のチームが挑戦します。どちらかのチームが正解するまで続け、先に正解したチームが勝ち! というゲームです。
例えば、カードに書かれている単語が“cup”の場合、ヒントとして“coffee”や“tea”という単語を伝えれば、チームメイトに当ててもらえる可能性が高いかな、と思います。このように簡単な単語から始めて、徐々に難しい単語も交ぜながらやってみると、頭の中の単語の辞書をフル活用できるので、盛り上がること間違いなしです。
Zoomなどを使ってオンラインで実施する場合は、チャット機能を活用してチームのうち1人だけが英単語を見えるようにする(メッセージの送信先を限定する)などの工夫がおすすめです。
ゲームの内容を文字で説明するのはなかなか難しいですね。「イマイチよく分からない…」という方は、こちらの動画を見ていただくと良いかと思います。私の好きなアメリカのトークショーで、前によくやっていました。「ネイティブ同士でもこんなに盛り上がれるんだ!」と、見ている方まで楽しくなってしまいます。
1回のヒントで正解を当てるのはなかなか難しそうですが、互いのチームから出るヒントを参考にしながら、参加者の連想力も楽しみつつ、ぜひ仲間と盛り上がってみてくださいね。
2. True or False
次は「True or False」というトレーニング法です。文章作成力を使ったライティング力・スピーキング力、相手の話を聞き・質問するリスニング力を鍛えられる方法ですよ。
人数は、2人以上いればできます。ここでは1対1の個人戦の例を紹介しますが、3人以上の個人戦や、チームに分かれて同じように進めることも可能です。
まず1人2枚ずつカードを用意し、1枚のカードには本当の話を、もう1枚のカードには嘘の話を書きます。どのカードに何が書いてあるか分からないように折るか、1枚ずつ封筒に入れるなどして、相手に1枚選んでもらいます。
選んだカードの内容を読み上げ、相手は質問をしながら、それが本当の話か? 嘘の話か? を当てるというゲームです。質問できるのは1分間だけ、または3回だけ、などルールを決めても良いでしょう。
自分が経験した面白いことや、普通はなかなかありえない体験、本当は隠しておきたい失敗談など、意外性のある内容が多いと難易度が上がる分、とても盛り上がります。嘘の話を考えるのは難しいですが、英語力が鍛えられるチャンスと思って頑張りましょう!
このトレーニング法も、Zoomなどを活用すればオンラインで実施できます。英語力はもちろん、演技力や嘘をつく力(!?)も求められますね。実際にプロの役者がやると、本当なのか!? 嘘なのか!? が分からなくなります。こちらの動画では「Ture Confession」というタイトルで同じゲームをやっています。
ヒュー・グラントはこんなときでも格好良いですね!
3. 瞬間英作文
続いては、英語力アップにおすすめの勉強法としてこちらの記事でも紹介している「瞬間英作文」です。1人で黙々とやるのも良いですが、仲間とやればゲーム感覚になってより楽しく勉強できちゃいますよ。
用意するのは、日本語の文がたくさん書かれたスクリプトのみ。英語学習関連の参考書を使っても良いですし、事前に手作りしてもOK。
2人でやる場合は、1人が日本語のスクリプトを1文ずつ読み上げ、もう1人がそれを聞いてすぐに英作文します。瞬間英作文では、スピードが大切です。正しさを求めて「あーでもない、こーでもない」と考えるのではなく、とにかく「伝える」ためにすぐに言葉を発することを重視します。なので、もちろん間違えてもOKです。
例えば「明日の会議は、朝10時からに変更になりました。」というスクリプトを聞いたら、“Meeting tomorrow changed 10.” のようにとりあえずキーワードを並べるだけでもOK! 慣れてきたら“The meeting tomorrow is rescheduled to 10 am.”のようにしっかりした文を作ることを目指しましょう。
「1セット10文」などと決めて、セットが終わったら「この文は上手に作れたね」や「この文はこういう英文でも伝えられたよね」とレビューしてみるのも良いでしょう。
1人だと文字を追いながらやることの多い瞬間英作文ですが、仲間とやることで耳からの情報だけを頼りにスピード感を意識して英作文に挑戦することができます。必要であればタイマーをセットして緊張感を持ちながら、やってみるのも良いでしょう。
日本語のスクリプトの文の長さや難易度を工夫することで、どのレベルの学習者も楽しめるトレーニング方法ですよ。
4. 音読発表会
音読も、特にリスニング力を鍛えるためにおすすめの勉強法です。音読も1人でやるより、みんなで挑戦するとより楽しく、モチベーションを保ちながら続けられます。そこで、グループで音読に挑戦する「音読発表会」を開催してみましょう。
音読に使うスクリプトを決め、各自で1週間ほど練習します。音読のやり方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。スクリプトを見ずに、音源をそっくりそのままマネしているように音読できることを目指します。
そして、1週間後に集まり、1人ずつ音読の練習の成果をみんなの前で発表します。ゲーム感覚で進めたい場合は、毎回の発表会で誰が一番上手に音読できたかを、投票制で決めるのも良いでしょう。
どんな音読のスクリプトを使うかは、参加するメンバーのレベルに合わせて決めましょう。理想的なスクリプトは、最初に1度聞いて、内容を50%くらい理解できるものです。
発表する場があるというのはとても大切で、真剣に音読に取り組めば、必ずリスニング力が伸び、合わせてスピーキング力・語彙力も付きます。ビジネス英会話のレッスンでも自宅で音読の練習をお願いし、レッスンの冒頭で音読発表会を行うことが多いです。毎回音読にしっかり取り組む受講者は、音読以外の会話やプレゼンテーション・ディスカッションのレッスンでも自信を持って参加できるようになり、発音も良く、聞き取りやすい英語を話せるようになります。
ぜひ英語上達を目指す仲間と、毎週音読発表会のスケジュールを決め、みんなで音読に挑戦してみてくださいね。
おわりに
今回は、英語学習者におすすめの仲間とできるトレーニング法を4つ紹介しました。単語力を強化したかったらPassword、リスニング力UPを目指すなら音読発表会など目的別に選ぶもよし、「これはやってみたい!」と気になるものをやってみるのもよしです。仲間と楽しく英語に触れる機会を作り、英語学習をより楽しめるきっかけになれば幸いです。
そもそも英語学習をする仲間がいない…という方は、まずは「自分が英語を勉強している!」ことを周りの人たちに伝えてみましょう。そうすれば「実は私も最近始めた!」「しばらくやってなかったけど、再開してみようかな…」という人と繋がれるはずです。同じ目標を持つ仲間と何かに一緒に取り組めるのは、それだけでも素敵なことだと思います。それがあなた自身の英語力UPにも繋がるなら、挑戦しない手はないですよね。
まずはゲーム感覚で試しながら、あなたと仲間たちにピッタリのトレーニング法を実践してみてくださいね。