お詫びは正しく、誠実に! 今日から使えるお詫び表現「5選」

2024年5月22日(水)
宮園 順光(みやぞの よりみつ)
シーズン5の第3回となる今回は、会話でも英文Eメールでも使える、さまざまな「お詫び表現」を5つ紹介します。

はじめに

英語でお詫びをする際に、皆さんはどのような単語や表現を使いますか。恐らくsorryapologizeが含まれた表現がパッと頭に浮かぶのではないかと思います。

これは大正解なのですが、このsorryapologizeを使った表現も実際にはとても多くあります。表現によって相手がどの程度問題を深刻に考えているかも分かります。

また、表現によっては会話には向いていないもの、またはEメール等の文書に向いていないものもあります。よって「お詫びの表現」とひと言で言っても、こういった点も意識しながら選択し、使えるようにすることが求められます。

そこで、今回は5つのお詫び表現を紹介します。意味はもちろん、丁寧な表現なのか、それとも少し砕けた表現なのかといった説明もしますので、ぜひそれらも参考に、お詫び表現のレパートリーに追加してください。

さて、今回の内容は、6月18日(火)の12時から実施される「Think IT流+αの英語実践レッスン~お詫びは正しく! 明日から使えるお詫び表現編」のウェビナーと連動しています。

ウェビナーでは、今回は取り上げていないお詫びの表現を紹介します。また、ウェビナーでは、アメリカ人のネイティブ講師に、取り上げるお詫びの表現がどのように聞こえるのかについても聞いていきます。

お詫びの表現 その1:I owe you an apology.

それでは、1つ目の表現を見ていきましょう。会話でお詫びする際に頻繁に使われる表現です。

I owe you an apology.
(あなたにお詫びしなければならない)

oweは動詞で「借りている」や「(義務等)を負う」という意味を持ちます。よって、その後に来る名詞のapology(謝罪)をする義務を負っているという感じになるため、上記のように訳します。

少々かしこまった表現なので、これを言われた人は「え? どうしたの?」という感想を持ちます。

ちょっとしたミスに対するお詫びというよりも、少し深刻なことについてお詫びする際に、そのショッキングなお知らせに対して相手に準備してもらうためのクッション言葉(表現)として使うことができます。

1つ例を見てみましょう。

Jack, I owe you an apology. I lost the iPad I borrowed from you.
(ジャック、君にお詫びしなければならない。君から借りたiPadを紛失してしまったんだ)

大切なもの、または高価なものを友人に貸して、それをなくされたり壊されたりしたら、誰でもショックを受けますよね。そういったお知らせを伝える際に相手の怒りを和らげることにはつながらないかもしれませんが、このお詫びの表現を先に言うことで、少しだけ相手に心の準備をしてもらう時間を与えると共に、自分でも「本当に申し訳ないと思っている」ことを伝えることができます。

お詫びの表現 その2:I cannot say how sorry I am.

2つ目の表現です。あなたはこの表現を見て、どのような印象を受けますか。

I cannot say how sorry I am.
(言葉では言い表せない程申し訳なく思っています)

「かなり申し訳ない」と思っているであろうことが容易に伝わりますよね。その通りで、この表現は表現その1よりも「さらに申し訳ない」と思っているときに使うことができます。

I cannot say…で「言葉では言えない」という意味になりますので、それだけ悪かったと思っていることが分かりますね。また、sayの代わりに「表現する」という意味を持つexpressを入れることも可能です。

また、この表現にabout(~について)等を加えて、具体的に「何に対してお詫びをしているか」を明言することもできます。

それでは、aboutを加えた形の例を見てみましょう。

I cannot say how sorry I am about my behavior at the meeting.
(会議での私の振る舞いについて、言葉では言い表せない程申し訳ないと思っています)

本当にいけないことをしてしまった、または失敗してしまったと感じたら、深刻な問題に発展する前に、このようなお詫びの表現を使って謝罪することがおすすめです。

お詫びの表現 その3:My bad.

3つ目の表現はとても短いですが、日常会話で実際に使われている表現です。

My bad.
(悪い)

ただし、一般的に短い表現は砕けた印象を与える傾向にあります。この表現も日本語の訳からも分かる通り、砕けた印象を与えるものと言えます。

この表現は「何かを忘れてしまった」など、友達といった身近な人に対して軽いお詫びが必要と感じた場合に使うものです。大きな間違いや迷惑をかけてしまったような場合には使わないようにしましょう。

もし、深刻な問題に対してこの表現でお詫びをした場合、相手は馬鹿にされているように感じ、怒らせてしまう可能性があるため注意が必要です。

お詫びの表現 その4:I take full responsibility.

4つ目の表現は、その3もそうでしたが、お詫びする際によく用いるsorryapologizeいずれの単語も含まれていません。

I take full responsibility.
(私が全ての責任を負います)

お詫びの表現では、実際にsorryapologizeを入れないものも多くあり、今回の表現もそのうちの1つです。

I take full responsibility.は自分に100%非、または責任がある場合に使います。例えば、複数人が担当した企画で問題が起こったとしましょう。そのような場合に、責任者が「責任は全て自分にある」と謝罪を行う際に使える表現です。

また、下記のように、この表現の後にforを続けて「何に対して責任を負うか」を述べることもできます。

I take full responsibility for the damage.
(私が損害・損傷の全ての責任を負います)

ちなみに、この表現は会話でも使えますし、文書にも適しています。

お詫びの表現 その5:I am such an idiot.

最後は「本当にお詫びなの?」と思ってしまうような表現です。

I’m such an idiot.
(私は本当に馬鹿だ)

これもsorryapologizeを使わない表現です。「馬鹿」や「まぬけ」を意味するidiotが含まれるため、なかなかお詫びだとは思えない人もいると思います。

なお、これは直接的なお詫びではないものの、間違い等を犯してしまったり失敗した際に、自分を責めながらお詫びの気持ちを表す表現として使うことができます。自分に失望したり、怒りを表すようなときに使われる傾向があります。友人や比較的親しい人との会話で用いるのに適しているので、ぜひそういった際に使ってみてください。

おわりに

今回は、今日から使えるお詫び表現5つを紹介しました。ひと言でお詫びと言っても、様々な表現があることがお分かりいただけたと思います。

最後に、お詫びについて補足しておきます。「お詫び」をすることは日本でも海外でも変わらずに大切なことですが、海外の多くの国では「お詫び」するタイミングが日本とは異なる場合があることを覚えておきましょう。

日本では、何か問題が起こったら「まずお詫びする」ことがビジネスマナーとされていますが、海外では必ずしもそうではありません。ちょっと人にぶつかってしまったり、事前に資料を読み忘れたといったちょっとしたミスではお詫びしますが、責任問題に発展する可能性があるものは、基本的にお詫びしないことも多くあります。今回の表現に加え、そういった文化的な点も理解しておくことはとても大切です。

さて、6月18日(火)の12時から実施するウェビナーでは、今回のような「お詫び」に関連する表現をアメリカ人講師と、本連載の執筆者である宮園が一緒に紹介します!

お詫びの表現が「相手にどのような印象を与えるか」等についても説明しますので、今回の内容を少しでも楽しんでいただけた方は、ぜひ無料ウェビナーにもご参加ください!

それでは、ウェビナーでお会いしましょう!

第9回「Think IT流 +αの英語実践レッスン」をオンライン開催、参加無料!

◆今回のテーマは「英語でのお詫び」と「言いにくいことを伝える」表現!

「Think IT(シンクイット)」が主催する主に読者のエンジニア層を対象とした英語実践セミナー「Think IT流 +αの英語実践レッスン」では、英語シリーズの第9弾として、「英語でのお詫び」と「言いにくいことを伝える」表現を学ぶ「ここが変だよ!日本人の英語!やりなおしの英語実践レッスン特別版~これで怖くない!お詫び&言いにくいことを伝える表現編」を6月18日(火)にオンライン開催します。

◆フォーマルからカジュアルまで、英語でのお詫び表現を分類しながら解説します!

英語のお詫び表現には、sorryとapologizeを使うものが多くあります。セミナー前半の【これで怖くない!お詫び編】では、それらの単語が含まれる表現の紹介に加え、「sorryやapologizeを用いないお詫び表現」も紹介していきます。表現には「かしこまった(フォーマル)」ものから「砕けた(カジュアル)」ものまで存在しますが、いずれに分類されるかを一緒に確認しながら学んでいきます。

(例)当日はネイティブが使うお詫び表現を10個取り上げます。

  • I’d like to apologize for …
  • I know I’ve let you down by …
  • There’s no excuse for my actions.

さらに後半ではお詫びに付随することの多い「言いにくいことを伝える」際の英語表現をみていきます。この2つはセットで覚えておくと、とっさのシーンでとても役立ちます!

また<番外編>では、職場で使っているITエンジニア業界の言葉や用語をクイズ形式で見ていきます。こちらもITエンジニアの方は必見です。今回の勉強会に参加すれば「明日からオフィスで自慢したくなる!」かもしれません。

英語の勉強会ですが、難しい文法説明などは一切ありません。あなたの英会話力がちょっとした工夫1つでレベルアップすること間違いなし!参加無料ですので、ぜひ興味のある方はお気軽にご参加ください。

【開催セッション/タイムテーブル】
・12:00〜12:03  セミナー開始、全体ご説明
・12:03〜13:00 「Think IT流 +αの英語実践レッスン」ここが変だよ! 日本人の英語! ~これで怖くない! お詫び&言いにくいことを伝える表現編

【参加費】無料(事前登録制)
【参加対象】ITエンジニアやビジネスパーソン全般、英語に興味・関心のある方
【参加申込】こちらからお申し込みください!

著者
宮園 順光(みやぞの よりみつ)
株式会社グローレン
株式会社グローレン 取締役。小学校〜高校卒業までをベルギーで過ごす。上智大学を卒業後、大手英会話スクールにて7年間教務主任として多くのクラスを担当。外国人講師の指導にも従事。マンツーマン英会話教室の代表を経て、2014年から現職にて語学プログラムの総監修を務める。これまで1万人以上にレッスンを提供。TOEIC990点、英検1級。

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