PDTを試す!

2008年5月27日(火)
月宮 紀柳

PDTを拡張しよう!

 Eclipseには、多くのプラグインが提供されており、かなり柔軟に拡張が可能です。今回はPHPの開発に便利そうなプラグインを紹介します。

 まずは、Aptana Studio(http://www.aptana.com/)です。Aptana StudioはHTML/CSS/JavaScriptエディタです。近年、JavaScriptの重要性は大幅に増しており、PHPエンジニアも無関係と言っていられなくなってきました。Aptana Studioには無償のCommunity Editionと有償のProfessional Editionがありますが、Community Editionでも十分な機能を備えています。

 次に、Subclipse(http://subclipse.tigris.org/)です。SubclipseはEclipse用Subversionクライアントです。Eclipseは標準でCVSに対応していますが、現状最も使われているバージョン管理システムはSubversionかと思います。Subclipseを入れることでPDT上から簡単にSubversionを使うことができるようになるので、Subversionを使ってる方はインストールをおすすめします。

 Eclipse用SubversionプラグインにはほかにもSubversive(http://www.polarion.org/index.php?page=overview&project=subversive)がありますが、筆者が使用した感覚ではSubclipseの方が安定性は良いようです。

 今回の最後に紹介するのは、YAML Editor(http://trac.piece-framework.com/yaml-editor/wiki/ja/Start)です。YAML EditorはYAML編集・検証用のプラグインです。

 PHPでフレームワークを使った開発を行うときに、複雑なXMLによる設定ファイルを使うのをやめ簡単に記述できるYAMLを使おう、という動きがあります。

 YAMLを扱うエディタと言うとRuby & Ruby on Railsの開発環境であるRDT(http://rubyeclipse.sourceforge.net/)、RadRails(http://www.radrails.org/)をインストールするという方法もありますが、Rubyを特に使う予定の無い人はYAML Editorがおすすめです。

開発環境を選ぶにあたって

 今回は筆者が一番使っている環境としてPDTを紹介してきました。PDTがいかなる場合にもおすすめなのかと言うと、実はそのようなことはありません。PDTはPHPの開発を行う上で強力な環境を提供してくれますが欠点もあります。代表的な欠点としてよく言われるのは「Eclipseベースの開発環境は動作が重い」ということでしょう。

 「ちょっとしたPHPスクリプト1ファイルを編集するのにPDTを起動しなければならない」というのは面倒だと思いますし、「sshでサーバにログインし、ログイン先でPHPスクリプトを編集する」というときにはやはりvimやEmacsを使うのがより一般的だと思います(なお、筆者が勤める株式会社ディノでは、新人教育でEmacs(http://startup.dino.co.jp/category/liberal/emacs/)の使い方を教えています)。

 大切なのは「何を使うかということより、どう使いこなすか」です。

 現在、調べようと思えばインターネットを通じいくらでも情報を手に入れることができます。自分の周囲に詳しい人がいるなら、聞いてみるのも良いと思います。まずは自分が使っている環境をもっと効率よく使う方法は無いのか調べてみるのも良いのではないでしょうか。

株式会社ディノ
PHP3の頃から習得コストの安さが気に入り、Webシステムのメイン環境として選択。現在はアーキテクトとしてPHPを使った中~大規模案件への対応を行っている。http://www.dino.co.jp/

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