MariaDBが900万米ドルの資金調達、MSがディープラーニングツールキット「CNTK」をOSSに、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
先週から日本列島を覆っている寒波は大変厳しく、沖縄でも雪が観測されるなど、記録的な寒さになりました。とはいえ、この寒さも長くが続かないようで、2月は気温の高い日が多くなるようです。
今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。
900万米ドルの資金調達も:MariaDBが新CEOにオラクル出身のマイケル・ハワード氏を指名
フィンランドに拠点を置くMariaDB Corporationは21日、900万米ドルの資金調達と、新CEOおよび新CTOの任命を発表しました。主な出資者はインテルキャピタルとカリフォルニア・テクノロジー・ベンチャーズで、同社は2010年の立ち上げ以降、6回の増資で累計4,000万ドルを調達したことになります。同社はMySQLから派生し、MySQLとの互換性を保ちながら新しい拡張機能を提供するオープンソースのリレーショナルデータベース「MariaDB」を手掛ける非公開企業です。MariaDBは45カ国以上・500社で採用されており、ユーザーは200万人以上。グーグル、フェイスブックなども採用しています。
(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1601/25/news133.html)
レッドハット、コンテナPaaS「OpenShift Dedicated」をAWS東京リージョンで開始
レッドハットは25日、「OpenShift Dedicated」をAWS東京リージョンで提供開始すると発表しました。Dockerコンテナやオーケストレーションツール「Kubernetes」をベースにしたPaaS基盤「OpenShift Enterprise 3.1」をレッドハットがAWS上にセットアップし、マネージドサービスとして顧客に提供します。開発者はDockerコンテナ上でJBOSSなどレッドハット製品のほか、さまざまなミドルウエアが利用できます。開発環境としては、JenkinsやNode.js、PHPやPythonなどが利用可能で、データベースは、MongoDBやMySQL、PostgreSQLなどがサポート対象になります。また、米国グーグル社は21日、Google Cloud Platform(GCP)のブログでGCPにおけるOpenShift Dedicated提供に向けた作業を進行中だと明らかにしました。
(参照記事:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/012200212/)
米Microsoft、ディープラーニングツールキット「CNTK」をオープンソースとして公開
米国Microsoft社は25日、ディープラーニングツールキット「Computational Network Toolkit(CNTK)」をオープンソースとして公開したことを発表しました。CNTKは、Microsoft社内でコンピューターによる話し言葉の理解速度を加速することを目的に、ボランティアプロジェクトとして開発されたツールキットです。速度を重視して開発しており、コミュニケーション機能によりディープラーニングのモデル構築によく利用されているTheano、TensorFlow、Torch 7、Caffeといったツールキットよりも優れた性能が出ていると報告しています。
(参照記事:https://osdn.jp/magazine/16/01/26/143000)
モジラの元CEO、新ブラウザ「Brave」のテスト版を公開―有害な広告を排除し高速化
米国Mozilla財団の元最高経営責任者(CEO)、Brendan Eich氏が率いる米国Brave Software社が新ブラウザ「Brave」のテスト版を20日に公開しました。Braveはまだバージョン0.7の段階ですが、広告だけでなく、オンライン活動を追跡するその他のページ要素や広告配信に利用されるウェブ要素も排除し、ウェブの高速化を図っています。Eich氏はプライバシーを保護しながら、ゆくゆくはユーザーにとって本当に役立つ広告のみを配信できるようにする考えのようです。
(参照記事:http://japan.cnet.com/news/service/35076545/)
「Firefox 44」安定版リリース─タブを閉じてもプッシュ通知が可能に
米国Mozilla財団は26日、Webブラウザの安定版アップデートとなる「Firefox 44」をWindows、Mac、Linux、Android向けに公開しました。ユーザー向けの新機能としては、Webサイトのタブを閉じた状態でもそのWebサイトからのプッシュ通知を表示する機能(デスクトップ版のみ)が追加されました。Webオーナー側が「Push API」と「Notifications API」を使ってプッシュ通知を送っており、ユーザー側が通知を許可した場合に、タブを閉じていてもプッシュ通知が表示されます。この機能は米国Google社のChromeブラウザには2015年4月にリリースのバージョン42から備わっています。
(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1601/27/news063.html)
どうも最近のキーワードは「ディープラーニング」のようで、今週もディープラーニング関連のニュース取り上げました。来る2/9に弊社が加入しているOBCIがプレミアムセミナーを開催しますが、そのテーマもディープラーニングということで大変多くの方にお申し込みいただきました。既に満員となり、お申し込みは締め切らせていただいております。
ディープラーニングがバズワードにならないように、「いかにビジネスの現場で使えるものにするか」が今年一番の課題かもしれません。
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