米MSが「SQL Server on Linux」を発表、DockerがApache Aurora開発者らのチームを買収、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
今週も寒暖の差が激しい1週間でした。この週末はまだ寒さが残るようですが、週が明けると寒気が抜けて暖かくなるとのこと。桜の開花も平年より早いところが多い見込みのようで、そろそろ春を実感できるようになるかもしれませんね。
今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。
ミラクル・リナックスが日本仮想化技術に出資、
OpenStack事業の強化を図る
ミラクル・リナックスは7日、OpenStackの導入支援やコンサルティングを手がける日本仮想化技術(以下、VTJ)と資本提携したと発表しました。VTJの行う増資の一部にミラクル・リナックスが出資します。VTJは、OpenStackを中心とする仮想化技術に特化した独立系企業で、クラウド技術に関する調査研究やOpenStackの導入支援といったコンサルティングを手がけています。ミラクル・リナックスでは、この資本提携により、OpenStack関連の最新情報の収集や検証体制を強化するとのことで、VTJのOpenStack技術とミラクル・リナックスのLinux OS、およびHatoholやMIRACLE ZBXを組み合わせたソリューションとコンサルティング、サポートサービスの提供を進めるとしています。
(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20160307_746978.html)
Microsoft、Linux版「SQL Server」のプレビュー開始
提供は2017年半ば
米国Microsoft社は7日、「SQL Server」のLinux版「SQL Server on Linux」を発表しました。特設サイトでプライベートプレビューへの参加申し込みを受け付けています。公式版は2017年半ばにリリース予定です。Linux版でもオンプレミス版とクラウド版の双方を提供する計画で、現在プレビュー段階の次期SQL Server「SQL Server 2016」の新機能である「Stretch Database」が利用できるようです。ただし、SQL Server 2016の全機能が利用できるわけではなさそうです。なお、プレビュー版はUbuntuあるいはDockerイメージで利用可能になります。
(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/08/news054.html)
Microsoft、Eclipse Foundationのメンバーに
米国Microsoft社は、米国バージニア州で開催中の「EclipseCon NA 2016」において、オープンソースの統合開発環境(IDE)である「Eclipse」プロジェクトを運営する非営利団体「Eclipse Foundation」にソリューションメンバーとして参加したと発表しました。EclipseはIBMが開発したIDEで、同社が2001年にオープンソース化し、2004年にEclipse Foundationを立ち上げました。MicrosoftはこれまでもEclipseと自社技術を相互運用するための取り組みを行ってきましたが、Eclipse Foundationに参加することにより、Eclipseのコミュニティとさらに密接に協力して優れたツールやサービスを提供し、同社のクラウドサービス、SDK、ツールを改善していくとしています。
(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/09/news069.html)
LibertyベースのSUSE OpenStack Cloud 6がIBM z/VMにも対応
ノベルは8日、クラウドシステム構築ソフトウェアの最新版「SUSE OpenStack Cloud 6」の提供を開始すると発表しました。2015年10月に提供が始まったOpenStackの最新版「Liberty」を基に開発されたもので、可用性を高めたほか、今後公開されるOpenStackの新バージョンへの無停止更新が可能になります。また、アプリケーションコンテナ「Docker」にも対応しています。SUSE OpenStack Cloud 6では「Xen」「KVM」「Hyper-V」「VMware ESXi」といった各種仮想化ソフトウェアに加え、「IBM z/VM」にも対応しました。ノベルによると「従来のオンプレミス型のインフラと同等の可用性を備えた」としており、既存のレガシーアプリケーションやビジネスクリティカルアプリケーションをクラウドに移行できます。
(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1603/08/news103.html)
Docker、Apache Aurora開発者らのチームを買収。Swarmとの統合によるオーケストレーション機能の強化でMesosやKubernetesと競合する方向へ
米国Docker社は3日、Apache Auroraなどの開発者などが立ち上げた米国Conductant社の買収を発表しました。Apache AuroraはApache Mesos上で稼働するフレームワークです。Apache Mesosは仮想マシンやコンテナなどの大規模クラスタをリソースプールとし、そこへ適切にジョブを割り振っていく機能などを備えています。Apache Auroraはその拡張として特定のインスタンスが落ちたときのリスケジューリングやアプリケーションのローリングアップデート、リソースのクオータやマルチユーザー機能などを提供します。また、Docker社はこの買収にあたり、Auroraを自社製品のラインアップに加えるとともに、現在同社が提供しているオーケストレーションツールであるSwarmとAuroraを統合する可能性があることを示しています。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/docker_apache_aurora.html)
米グーグルがOpen Compute Projectに参加すると発表
米国グーグル社は9日、米国サンノゼで開催されている「OCP U.S. Summit 2016」で、米国フェイスブック社が主導するOpen Compute Project(以下、OCP)に参加すると発表しました。まず48Vのラック設計を寄贈し、ディスクやサーバ/ネットワーク管理システムなど、他の部分でも貢献していくということです。
(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1603/10/news067.html)
残念ながら、なでしこジャパンはリオデジャネイロ五輪・アジア最終予選の敗退が決定してしまいましたが、最後の一瞬まで精一杯戦う彼女たちの姿勢には感動しました。
勝負には必ず勝者と敗者が存在するわけですが、敗者になった時こそ次のステップへの成長のチャンスだと思いますので、是非彼女たちの次に期待したいと思います。
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