米MSがBashシェルをWindowsに搭載、Emac、VT100などをサポート [Build 2016速報]、ほか

2016年4月1日(金)
吉田 行男

こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。

30日に全国のトップをきって福岡管区気象台が桜の満開を発表しました。平年より2日早く、昨年より1日遅いそうです。19日に開花してから11日で満開を迎えたことになります。今週末は、いよいよ関東地方も桜が満開になる見込みで、絶好のお花見日和になりそうですね。

今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。

マイクロソフト、BashシェルをWindowsに搭載。Emacs、VT100などサポート。Build 2016

米国サンフランシスコで開催中の開発者向け年次イベント「Build 2016」において、米国マイクロソフト社は初日の基調講演でWindows 10が登場して1年を記念した大型アップデート「Windows 10 Anniversary Update」を発表しました。その中で、UNIXやLinuxで使われているシェルの1つ「Bash」をWindowsに搭載することを明らかにしています。これは英国Canonical社との協業により実現されたもので、バーチャル化やエミュレーションなしにフル機能のUbuntu環境をWindowsネイティブで利用できるようになります。

(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/bash_windows.html

WindowsとSambaに重大な脆弱性、「サーバ管理者はパッチ公開に備えて」とMS

Sambaチームと米国マイクロソフト社は22日、WindowsおよびSambaのほぼ全バージョンに存在する重大な脆弱性に関する情報を4月12日に開示し、パッチを提供すると予告しました。マイクロソフトの月例セキュリティ情報公開(日本時間では4月13日)に合わせてパッチが配信される見通しです。この脆弱性は「Badlock」と命名され、根本的な機能に影響を及ぼすとされていますが、現時点で詳しい内容は公表されていません。

(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1603/24/news057.html

クリエーションライン、Azure上でのOSSソリューションの導入支援・サポートサービスの提供を開始

クリエーションライン(株)は23日、Microsoft Azure上でのオープンソースソフトウェア(OSS)の導入支援およびサポートサービスを開始しました。併せて、OSSを活用したAzure上でのデータ解析ソリューションの提供も開始しました。同社は、Docker、Chef、Hashicorp、Mesos、MongoDB、Neo4j、SparkなどのOSSを中心とした各種ソリューションの提供しています。今回、マイクロソフトのOSS戦略との親和性とエンタープライズマーケットにおける実績と信頼性の高さを考慮し、Azure上でのOSS導入支援およびサポートのサービスを開始しました。

(参照記事:http://japan.zdnet.com/svc/nls/?id=35080048

資金調達額は7350万ドル:Mesosphereに、HPE、マイクロソフトらが出資

米国Mesosphere社は24日、米国ヒューレット・パッカード・エンタープライズ社(HPE)、米国マイクロソフト社などからシリーズCの資金調達を行ったと発表しました。MesosphereはOSSのApache Mesosをベースに機能/ツールを付加した「Mesosphere DCOS」を開発・提供しています。Mesosは物理/仮想マシン群のCPU、メモリ、ストレージといったリソースをプール化し、これを各種のフレームワーク/アプリケーションへ動的に割り当てて管理するリソースマネジメント機能を提供しています。フレームワーク/アプリケーション側はリソースをあたかも単一のスケールするコンピュータであるかのように見なして利用できます。

(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1603/25/news083.html

Windows版とMac版のDockerアプリが限定ベータで登場

米国Docker社は24日、「Docker for Windows」および「Docker for Mac」の限定ベータプログラムをリリースしました。現在、開発者がWindows上でDockerを利用するには仮想化アプリケーション「VirtualBox」のインストールなどさまざまな作業を行う必要があります。Docker for Windowsでは、DockerのエンジンがWindows上のHyper-V仮想マシン内で動くことから、これらの作業は不要になります(Macの場合、DockerエンジンはMac OS X上のxhyve仮想マシン上の「Alpine Linux」ディストリビューションの中で動きます)。DockerはネイティブのWindowsインターフェースと自動アップデート機能の搭載でより深い統合が可能になる一方、依存性も削減されるためDockerの動作が速くなり、信頼性も改善できます。

(参照記事:http://japan.cnet.com/news/service/35080131/

編集後記

3月末を年度末としている会社も多く、例年のように退職のご挨拶メールが多く飛び交っています。今までのご苦労を慰労するとともに新しい職場での活躍をお祈りしたいと思います。
また、この春から進学や就職によって大きく環境が変わる方も多くいらっしゃるでしょうが、まずは無理せずゆっくりと、ペースを崩さないようにすることが良いと思います。

「OpenStack Days Tokyo 2016」登壇者募集開始!

日本OpenStackユーザー会は、7月6日~7日に東京(虎ノ門ヒルズ)で開催される「OpenStack Days Tokyo 2016」のセッションに登壇するスピーカーを募集しています。

発表内容はOpenStackに関わることで、営利目的以外ならば何でも良いようです。募集締め切りは4月30日なので、ぜひ奮ってご応募ください。

セッション登壇者募集(Call for Speaker)
https://docs.google.com/forms/d/1ziqIP9dY9N2pKZ2eoij6DudbdYeTUgUiO1PwwKjx5w8/viewform?c=0&w=1

2000年頃からメーカー系SIerにて、Linux/OSSのビジネス推進、技術検証を実施、OSS全般の活用を目指したビジネスの立ち上げに従事。また、社内のみならず、講演執筆活動を社外でも積極的にOSSの普及活動を実施してきた。2019年より独立し、オープンソースの活用支援やコンプライアンス管理の社内フローの構築支援を実施している。

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