Linux誕生25周年「LINUXCON NORTH AMERICA」開催、MSが「PowerShell」をオープンソース化、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
今週は、カナダのトロントで「LINUXCON NORTH AMERICA」が開催されました。今年はLinuxが誕生して25周年ということで、正装での祝賀会を開催したようです。
今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。
Linuxが誕生25周年、24日にはリーナス・トーバルズ氏が基調講演
フィンランドのヘルシンキ大学の大学院生だったリーナス・トーバルズ氏がLinuxのリリース告知をしたのが1991年8月25日で、今年で誕生25周年を迎えます。Linuxの普及を支援する非営利団体Linux Foundationによると、11年前から累計で1,300社以上の企業の1万3,500人以上の開発者がLinuxカーネルに貢献する大規模なOSに成長しました。Linux Foundationは22日からカナダのトロントでLinuxの開発者会議LINUXCONを開催しており、エグゼクティブディレクターを務めるジム・ゼムリン氏は同日の基調講演で「Linuxは史上最も成功したソフトウェアプロジェクトであり、25周年は重要な節目だ」と語りました。また、トーバルズ氏は24日の基調講演に登壇しました。
(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1608/23/news068.html)
Microsoft、「PowerShell」をオープンソース化、LinuxやOS X向けに提供
米国Microsoft社は18日、これまでWindows向けに提供してきたシェル「PowerShell」をオープンソース化し、LinuxやOS Xでも動作できるようにすると発表しました。既にアルファ版ビルドやソースコードをGitHubで公開しています。Microsoftではオープンソースへの取り組みを強化しており、Windows 7以降に標準搭載されているPowerShellをLinuxやOS Xで動作できるようにしました。これにより、MicrosoftではWindowsとLinuxの運用チームが異なる環境でもこれまでのツールを使って管理の自動化などを行えるようになり、共同作業が容易になるとしています。
(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1015723.html)
ミランティス、SUSEと協業
米国ミランティス社の日本法人ミランティス・ジャパンは10日、ミランティスが独SUSE社と協業し、Mirantis OpenStackユーザーにSUSE Linux Enterprise Linuxをサポートすると発表しました。今回の協業では両社が技術面で協力し、Mirantis OpenStackとSUSE Linux Enterprise Serverでプライベートクラウドのプラットフォームを提供可能になります。また両社の協力によりRed Hat Enterprise LinuxやCentOSのサポートも提供し、ミランティスが主要なエンタープライズLinuxディストリビューションをワンストップでサポート提供することが可能になるとしています。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35087323/)
Google、MySQL互換の第2世代「Cloud SQL」正式版リリース
米国Google社は16日、「Google Cloud Platform(GCP)」で提供しているマネージドサービスのMySQL互換第2世代データベース「Cloud SQL」の正式版をリリースし、一般向けに提供開始しました。第2世代のCloud SQLは2015年12月からベータ版として提供されていたもので、正式版では「MySQL 5.7」をサポートするほか、データベースを故障直前の状態にリカバリできる「PITR(Point-in-Time-Recovery)」やストレージの自動リサイズ、1クリックでのフェイルオーバーレプリカ作成などの機能を追加しています。また、Googleでは公式ブログで「Amazon Web Services(AWS)」で提供されているRDBサービス「Aurora」との「sysbench」による比較を掲載し、Cloud SQLのトランザクションあたりの待ち時間はAuroraの約半分、1秒あたりのトランザクションを2倍にできるとしています。
(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1015524.html)
Facebookの人工知能研究チーム、チャットボット構築用ライブラリをオープンソース化
米国Facebook社の人工知能研究チーム(FAIR)は18日、テキストの表現や分類を行うコードのライブラリ「fastText」をオープンソース化したと発表しました。併せてfastText関連の研究結果も公開しました。FAIRによると、テキストの分類に特化しているfastTextは、深層学習による分類に比べると正確さが同程度であり、訓練と評価では「数桁レベル」で高速に動作するとしています。発表には「10億以上の単語の訓練が標準的なマルチコアCPUを用いて10分未満で完了した」と記されています。また、30万以上のカテゴリにおよぶ50万の文章を5分もかからずに分類することもできるようです。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/svc/nls/?id=35087704)
リオ五輪において、日本選手団は前回のロンドン大会の38個を上回る過去最多の41個のメダルを獲得しました。10代のメダリストも誕生し、4年後の東京大会への期待が膨らむ戦いぶりを見せてくれました。
また、今年は11年ぶりに台風が関東に上陸して交通機関が乱れ、相変わらず自然の凄さを思い知らされました。まだ暑い日が続くようですので、体調に気をつけてお過ごしください。
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