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| サザンカンパニーのBCMの基本方針とその対応 | |||||||||||||||||||||||||||
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サザンカンパニーが迅速な事業の復旧・継続に成功した最大の要因は、通常期から復旧期に至る危機管理フェーズごとに、復旧計画を中心とした同社のBCMの基本方針がしっかりしたものであり、さらにそれが日常業務の中で定着したものであるということです(表2)。
表2:サザンカンパニーにおける危機管理フェーズ別のBCMの基本方針の例 (上院聴聞会のビデオ・資料、その他公開資料を参考にみずほ情報総研作成) 表2に示したように、サザンカンパニーのBCMの基本方針は極めて実践的なものといえます。それは、同社がこれまで経験してきた数多くの自然災害に対する教訓に基づいているからです。 実際、同社の会長兼CEOであるDavid Ratcliffe氏は、前述した上院の聴聞会で、大規模ハリケーン災害などを経験するごとに、それを教訓として災害時復旧計画に反映してきたことを証言しています。 では次に、同社が当該危機において実施した具体的な応急対応の例を述べます。 |
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| ハリケーン・カトリーナ危機において実施した応急対応の例 | |||||||||||||||||||||||||||
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表3および表4に、ハリケーン・カトリーナ再上陸前と再上陸後に分けて、同社が実施した具体的な応急対策・対応の例を示します。
表3:ハリケーン・カトリーナ再上陸前の具体的な応急対策・対応の例 (上院聴聞会のビデオ・資料、その他公開資料を参考にみずほ情報総研作成)
表4:ハリケーン・カトリーナ再上陸後の具体的な応急対策・対応の例 (上院聴聞会のビデオ・資料、その他公開資料を参考にみずほ情報総研作成) サザンカンパニーの子会社であるミシシッピ電力では、複数の民間の気象予報から、ハリケーン・カトリーナがメキシコ湾岸に再上陸し、ミシシッピ電力の本社があるミシシッピ州ガルフポート市周辺を直撃することを予測していました。その点を考慮し、ミシシッピ電力の社長自らが応急・復旧活動を指揮することを最終決定しました。 ミシシッピ電力は小規模な電力会社であり、配電・送電設備の65%を損傷するなどの甚大な被害を受けましたが、当該災害に対するBCMが成功した大きな要因として、十分に練られた事前復旧計画の迅速かつ確実な実施、被災現地での危機管理指導力、外部からの応援などがあげられています。 実際、当該災害はミシシッピ電力で想定していた最悪のシナリオを大きく超えるものでした。このような状況でも被災現場にて迅速かつ適切な復旧活動を行うことができたのは、災害シミュレーション演習などによる従業員への危機管理教育が徹底しており、復旧活動のあらゆる局面においてバックアッププランを用意していたからです。 さらに、サザンカンパニー全体として採用していた「社内無線システム」が大きな威力を発揮しました。 |
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