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| 企業領域への進出 | ||||||||||||
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消費者向けを中心に沸き起こったサービス型ソフトウェアは、今後は着実に企業向け領域に進出する。また従来のASPやパッケージ型ソフトウェアはモジュール間の疎結合化が進行する(図1)。その進化の先にあるWeb 2.0時代の企業情報システムのあり方は第2回で解説したとおりである。 ![]() 図1:従来のASP、パッケージ型ソフトウェア、サービス型ソフトウェアの比較 出所:野村総合研究所 例えばCRMのASPを展開するsalesforce.comは、従来のASP時代から着実に改良を進め、顧客がUIをカスタマイズすることやオンデマンドアプリケーション間データ連携(AppExchange)を可能にし、Web 2.0時代の企業情報システムとして脱皮しようとしている。 また消費者向け、企業向けを問わず、パッケージ型ソフトウェアを主力商品としているベンダーは対応を迫られている。例えばMicrosoftはWindows LiveやOffice Liveを、SAPはSAP CRM On-Demand Solutionsを対抗策として打ち出している。
Windows Live
http://www.live.com/ Office Live http://officelive.microsoft.com/ SAP CRM On-Demand Solutions http://www30.sap.com/solutions/business-suite/crm/crmondemand/index.epx 従来のASPの弱点であったデータ連携・カスタマイズ性の弱さは改善され、またASP普及の障壁とされたネットワーク環境やサーバー処理能力といった点もASPが提唱された当時と比べれば大幅に改善した。今後しばらくは消費者向け、企業向けを問わずサービス型ソフトウェアにシフトしていく傾向が続くだろう。 |
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| CGM分析 | ||||||||||||
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従来から消費者は掲示板、電子メール、インスタントメッセージを通じてWeb上に情報を発信し続けていたが、これら情報はネットワークのあちらこちらに散在してカテゴライズもされていなかったため、一般的には利用価値の低い情報として見なされてきた。 しかしWeb 2.0時代になると消費者が発信する情報はCGMとしてマスを形成しはじめた。CGMには消費者が持つ大量の情報(日々の行動記録や知識)とアテンション(ウォンツや関心事)に関する記述が含まれている。これを分析して消費者の情報やアテンションを抽出した上でマーケティングに活かそうとする企業が増えてきた。CGM分析に有効な手段は次にあげる3つである。
表5:CGM分析に有効な手段 |
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| 企業によるCGM開設 | ||||||||||||
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第1回では主にフロント型企業がblogやSNSの場を提供することが多いことを紹介したが、メーカが自らblogサイトを構築して消費者の意見を吸い上げようとしている事例も存在する。 例えばサンリオ社のサンリオブログでは、ハローキティーなどのキャラクターを前面に打ち出し、同社のキャラクター商品に興味がある消費者の声を書き込ませることに成功している。またキリンウェルフーズ社のリエータカフェでは、同社のダイエット食品のプロモーションと共にダイエットに興味がある消費者の声を集めている。 |
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