第4回:インストール時の注意点とチューニングポイント (3/4)

VMware ESX Server サーバ統合ガイド
VMware ESX Server サーバ統合ガイド

第4回:インストール時の注意点とチューニングポイント

著者:デル   2006/8/14
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VMware ESX Server環境で利用するDell OpenManage

   Dell OpenManageとは、PowerEdgeシステム用のアプリケーション・プログラムを各種取り揃えた統合システム管理ソフトウェアです。このソフトウェアを利用することで、システムのプロアクティブな監視、診断、通知、リモート・アクセスが実行できます。

   OpenManageソフトウェア製品を通して管理されるシステムを、管理対象システムと呼びます。管理対象システム用のアプリケーションには、Server Administratorや、リモート・アクセス・コントローラ(RAC)ソフトウェアがあります。

   Server Administratorは、総合的なシステム管理ソリューションです。統合されたWebブラウザ(Server Administratorホームページ)ベースのグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)と、オペレーティングシステムを通したコマンド・ライン・インタフェース(CLI)を提供し、いずれも、一対一のシステム管理が実施できます(ESX Serverシステムの場合、Server Administratorは、サービス・コンソール内にインストールされます)。

   ネットワーク上のシステムは、Server Administratorを通してローカルからもリモートからも管理できます。Server Administratorは、一対一のシステム管理を総合的にサポートするので、システム管理者はネットワーク全域を監視することができます。

   リモートにある複数のシステムも、中央に配置した管理ステーションから一元管理が可能です。管理ステーションにIT Assistantをインストールすれば、1台から数百台もの管理対象システムを効果的にリモート管理することができます。

   OpenManageの詳細は、デル・サーバに添付されているOpenManage製品ドキュメントCDをご参照ください。また、以下のURLからもご参照いただけます。


   図1は、管理ステーションと管理対象システムとの関連図を示したものです。この図には、管理対象システムにインストールされるオペレーティングシステムとOpenManageに含まれるいくつかのソフトウェア製品も記載されています。

管理ステーションと管理対象システムの構成例
図1:管理ステーションと管理対象システムの構成例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

※注6: OpenManage Server Administratorは、物理的なハードウェアの管理に使用されるため、ESX Serverのサービス・コンソールのみにインストールします。仮想マシンのゲスト・オペレーティングシステムにはインストールしないでください。

※注7: OpenManage 4.3では、OpenManageストレージ・サービスをサポートしません。


OpenManage Server Administratorのインストールとリモート管理

   Dell OpenManageバージョン4.3のサーバ・サポート・キットでは、RPM対応のOSインストール・ツールが標準提供されるようになりました。Dell PowerEdgeシステム上のVMware ESX Serverにシステム管理ソフトウェアをインストールするときも、このツールが利用できます。この新しい導入手段により、ソフトウェアのインストール時間が短縮され、パッケージ・サイズも抑えられるほか、依存関係のチェック機能も利用できますし、オペレーティングシステムのインストール機能も標準サポートされます。

   本連載では、ESX Server 2.5.1上にOpenManage 4.3をインストールする手順について説明しています。執筆時現在のバージョンは4.3ですが、その後、新しいバージョンのOpenManageがリリースされる可能性があります。バージョン4.3以外のOpenManageをインストールする場合は、まず、デルのWebサイト(http://www.dell.com/vmware)に掲載されているリソースセンターをご覧いただき、サポート対象の構成と、該当する構成に特化したインストール手順について確認するようにしてください。

   次にご紹介する手順は、ESX ServerシステムにOpenManage 4.3をインストールする手順です(このインストール手順では、ESX ServerのインストールCDと、OpenManage CDが必要になります)。

  1. システム管理者の権限(root)で、サービス・コンソールにログオンします。
  2. 次のコマンドを実行して、サービス・コンソールからOpenManage(OM)がインストールできるようにします。
    # omasetup.sh install
  3. プロンプトが表示されたら、ESX ServerのインストールCDを入れます。
  4. OpenManage 4.3のインストールCDを入れたら、次のコマンドを実行してCDをマウントします。
    mount /mnt/cdrom
  5. 次のいずれかのコマンドを使って、OpenManage 4.3をインストールします。
    1. PowerEdge 1855システム、または、リモート・アクセス・カード(RAC)が搭載されていないシステムにOpenManage 4.3をインストールする場合は、次のコマンドを実行します。
      /mnt/cdrom/srvadmin/linux/supportscripts/srva dmin-install.sh -b -w -d
    2. その他の構成では、次のコマンドを実行します。
      /mnt/cdrom/srvadmin/linux/supportscripts/srva dmin-install.sh -b -w -r -d
    3. 次のコマンドを実行して、CDを取り出します。
      eject
  6. 次にSNMPDを構成して、管理コンソールにトラップ(trapsink)メッセージが送信できるようにします。これを行うには、/etc/snmp/snmpd.confファイルを開き、一番下に、次の行を追加してください。
    trapsink <Destination_IP_Address> <community name>

表9:OpenManage 4.3のインストール手順


Server Administratorセッションの開始

   リモート・システム上でServer Administratorセッションを開始するには、Webブラウザを使って次のURLにアクセスします。

https://ホスト名:1311

   このとき、「ホスト名」には、管理対象ノードのシステム名を入力します。「1311」はデフォルトのポートです。管理対象システムのIPアドレスを入力しても構いません。

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デル株式会社
著者プロフィール
著者:デル株式会社
デルはスケーラブル・エンタープライズ戦略の重要な要素の1つとして、VMware社の仮想化技術を用いたサーバ統合ソリューションを提供しています。業界標準技術を採用した、デルのPowerEdgeサーバとDell | EMCストレージから構成されるハードウェアプラットフォームと、仮想化ソフトウェア「VMware ESX Server」、仮想マシン管理ツール「VirtualCenter」、仮想マシンの無停止マイグレーション技術「VMotion」を組み合わせることにより、柔軟でコストパフォーマンスに優れるサーバインフラストラクチャが構築可能です。

http://www.dell.com/jp/


INDEX
第4回:インストール時の注意点とチューニングポイント
  ESX Server 2.5.1ソフトウェアのインストール
  インストール後
VMware ESX Server環境で利用するDell OpenManage
  ゲスト・オペレーティングシステム
VMware ESX Server サーバ統合ガイド
第1回 VMware関連基礎用語
第2回 仮想化環境の設計と物理サーバから仮想マシンへの移行方法
第3回 サーバの構成
第4回 インストール時の注意点とチューニングポイント
第5回 SANブート
第6回 ブレード・サーバへの導入
第7回 Dell PowerEdge 1855ブレードサーバのVMware VMotion性能
第8回 ブレードサーバで構築するVMware ESX ServerのVLANネットワーク
第9回 VMware ESX Serverの性能〜ベンチマークテスト
第10回 ブレードサーバのLAMP性能特性とサイジング(前編)
第11回 ブレードサーバのLAMP性能特性とサイジング(後編)
第12回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(導入編)
第13回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(仮想化CPU機能編)
第14回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(リソース管理編)
第15回 デュアルコア・サーバによるVMware ESX Serverの性能向上

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