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| はじめに | ||||||||||
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はじめまして、日本ヒューレット・パッカード(HP)の池田です。本記事では、ITサービスを管理する上で非常に参考となる「ITIL」というフレームワークについてお話します。 まずITILがどのようなものかを簡単に説明するとともに、ITILを活用したITサービスレベル管理について解説します。 |
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| ITILとは | ||||||||||
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ITILとは、20年ほど前にイギリス政府が情報システムを円滑に運営するために作った標準化の手順です。その内容は「データセンターの運営」「ソフトウェアの開発」「顧客のデータベース管理」などにおいて、どのような手法があるのかの事例を集めたものです。 日本では「ITサービスマネジメントフォーラムジャパン(itSMF)」というNPO組織が発行しており、イギリスでは一般書店、日本では通信販売で手に入れることができます。 なぜ今になってITILが注目されているかというと、イギリスに限らず、他の欧州諸国やアメリカ、日本のシステム管理者は、ITILを読むことでトラブルを解決する糸口を見つけることができるからです。 ITILは毎年バージョンアップされています。ITILが最初に作られた20年前は、メインフレームが中心の世界でしたが、今ではクライアント/サーバモデルが一般的です。しかし、ITILは改訂を重ねることで今の状況にもきちんと対応しています。これも支持されている理由の1つといえるでしょう。 ![]() 図1:ITILの評価されるべき点 |
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| 一貫性を持たせる | ||||||||||
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現在の情報システムはインターネットが中心となっているので、変化が非常にはやいのです。しかもその変化が、ビジネスにも多大なインパクトを与えるので、情報システムに対して変化をどのようににくみ取っていくかが大きな課題となります。 このような場合、ITをビジネスに素早く役立たせていくために重要なのが「アジリティ(俊敏性)」です。今までは、ITのリソースが整然と管理されて統合されていると思いますが、1つ踏み出して、よりアクティブにより俊敏にリソースを配分して、今のビジネスが必要としているITサービスに向けて集中していくことが必要になってくるわけです。 そのためにも、IT全体をどのように運営するかという方針を決めて、日常の運用まで含めた一貫性を持たせていくことが大切であり、それこそがITILを使ったITの運営といえます。 それは何も日々のオペレーションだけではなく、アプリケーション開発やグローバルなネットワークの利用、サーバを分散化するのか1つにまとめるのか、という大局的な方針まで、幅広いITサービスをカバーします。その広い範囲においても、うまく全体の整合性をあわせるために、ぜひITILを利用するべきだと筆者は考えています。 |
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| 7つのカテゴリ | ||||||||||
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ITILが扱う分野は、広いので7つのカテゴリに分かれています(図2)。ちなみに日本HP社IT部門では、「サービス・デリバリ」、「サービス・サポート」をさらに9つのカテゴリに分けて、そのカテゴリの中で実際にどのように運営するかというミドルプランを作り、日々の運用にまで落とし込んでいく作業を行っています。もちろん、その中にはアプリケーション開発をミドルレンジでどのように計画し、実現するか、またショートレンジではどのように実施するかということまで含まれます。 ![]() 図2:ITILの扱う内容 もう1つ大きな要素として、現在ITの世界はグローバルにネットワークでつながれていることがあげられます。 例えば、音声による電話のサービスや映像の動画サービスなどもITの1分野として位置付けられます。日本の企業の場合は「電話は総務担当」「ネットワークはIT部門担当」と部署が分かれていますが、日本HPではそれらを含めてITの部署で一括して扱っています。ですから、IP電話などといった2つの領域が重なるサービスについて検討する際にも、1部門で簡単に決められます。 |
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