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| ESX ServerシステムあたりのVM数 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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他のLAMP VMとまったく同じ方法で3台目のVMを作成し、仮想ハードウェアを設定しました。これらのVMはすべて、Virtual SMPを使わずに構成しています。このテスト結果を以下に示します。 ![]() 図2:VM数を増やしたときのESXのリソース利用率(%) ![]() 図3:VM数を増やしたときの、1分あたりの受注処理件数 図2を見ると、3台の仮想マシンを実行するESX ServerホストのCPU利用率が、約90%に到達していることがわかります。ESX Serverシステムは、CPU利用率が90%を超えても稼動を維持することができますが、システム設計者やIT管理者の方は、ワークロードが突発的に増えたときの備えとして、CPUサイクルに余裕を残しておくようにしてください。 万が一の備えに十分なCPUサイクルを確保しておけば、同じホスト上で運用する1つ以上のVMにVMotionイベントが発生したり、OPMが一時的に跳ね上がったりしたときでも、ESX Serverシステムは妥当な量のCPUリソースを1台または複数のVMに提供することができます。 ESX Serverホストに定める運用目標とは、IT組織によってそれぞれ異なるものです。たとえば、CPU利用率の上限を75%に設定する組織もあれば、95%に設定する組織もあります。CPU利用率の上限を決める方法はいくつもありますが、そのうちの1つにスループットがあります。 ESX ServerシステムでCPU利用率の上限を決める際、スループットを判断基準に使う方法は、図3を例にとって説明することができます。このグラフを見ると、VMあたりのユーザ数が10人のときは、VM数が1台でも3台でも、VMごとのOPM数に大きな違いは出ませんが、ユーザ数の増加に伴い、その差が開いてきます。仮想マシンの数が2台から3台に増えると、1分当たりの受注処理件数がわずかに下がっています。 VM数の増加に伴い、VMあたりのOPM数が減るという現象は、予想通りの結果です。OPM数が若干減るのは、ESX Serverホストが、限られたシステム・リソース・プール内で、より多くの処理を維持する必要性が出てくるからです。図2と図36が示すとおり、VMあたりのOPMはわずかに減少するものの、これを「許容範囲内」と考えるIT組織であれば、Online DVD Storeアプリケーションと似たようなOLTPワークロードを処理するとき、1台のPowerEdgeブレードサーバで最大3つの仮想マシンをホストすることができます。 スループットを判断基準にしてシステム利用率の目標設定を決める方法は他にもあり、たとえば、VM単位ではなく、ESX Server全体でOPM値を参照するという方法もあります。図3で、30人のシミュレーション・ユーザ数をサポートしている「2VM」のグラフ(2台のVMをアクティブにしたもの)に注目してください。 このとき、ESX Serverホスト全体のOPMスループットは、1,530(VMあたり765)となります。同じく「3VM」のグラフに注目すると、VMが3台の場合、ESX Serverホスト全体のスループットは、2,040 OPM(VMあたり680)に増えます。3台目のVMを加えることで、VMごとのスループットはわずかに下がるものの、ESX Server全体では、2つのVMを実行したときよりOPMスループットが25%増え、また、システムの活用率も向上します。 図2を見ればわかるとおり、システム全体のスループットを25%向上することができたのは、ESX Serverシステムの平均CPU利用率が22%増えたことに起因しています。アクティブに稼動しているVM数が2台のとき、ESX ServerホストのCPU利用率は69%でしたが、VM数が3台に増えると、ホストのCPU利用率が88%に上がります。 VM単位のスループットとESX Serverホスト全体のスループットを判断材料に使う、という2つの方法は、ESXServerシステムがどれくらい有効活用されているのか評価するのに便利ですし、CPU利用率の上限を正しく定めるのに有効な指標となります。ただし、ここで忘れてはならないのは、本連載に示したデータがいずれも平均値であることです。 通常の営業日でもワークロードが一定せず、負荷が突発的に上下する環境では、リソース利用率が爆発的に増えてもそれに対応できるよう準備しておくことが原則です。したがってシステム管理者の方は、そのような点に考慮しながら、1台のESX Serverホストで運用するVM数を決定してください。 |
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