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第2世代/NeoCore XMS
XMLデータベースによる企業情報システム構築の最前線

第2回:Webカタログ管理システムに見るNeoCore XMS採用のメリット
著者:ウルシステムズ  伊奈 正剛   2007/2/21
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短期開発を可能にしたNeoCore XMS

   NeoCore XMSを採用したWebカタログ管理システムの開発は、機能面以外にも大きなメリットをもたらしている。それは、開発期間の短縮である。

   従来型のWebカタログと新しいWebカタログ管理システムの構築に共通の問題として、開発時にどうしても顧客による製品体系の整理が必須となる。これは、製品のシリーズや種類、仕様によって、例えば大・中・小分類を行うなどして、製品データ全体の構造を決める作業である。

   製品の種類が多くなると、それぞれの専門知識を持つ担当者が異なることが多い。製品体系の整理では、この担当者間の調整が多数発生するため、完了までに十分な期間が必要となる。

   RDBを用いたシステム開発では、この製品体系の整理が終わらなければテーブルの設計ができず、データベースを使用するアプリケーションの開発は進められない。

   これに対して、NeoCore XMSを使ったWebカタログ管理システムでは、スキーマ定義が不要なだけでなくXQueryやXSLTなどの技術を用いることができる。これらのXML技術を使い、製品のデータ構造変化に強いシステム構成を採ることで、製品体系の整理が終わるのを待たずに開発をはじめることができるようになった。

   XQueryやXSLTなどの技術を使った場合、構造のパターンを使って処理を行うので、そのパターンが成立する範囲でのデータ構造の変化であればアプリケーションの仕様変更は生じない。今回のシステム開発でもその利点が活用され、開発の時点で明確にデータ構造が決定していなくてもアプリケーションの開発を開始できたのである。

RDBとNeoCore XMSの開発の流れ
図7:RDBとNeoCore XMSの開発の流れ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   このシステムで採用したNeoCore XMSは、XQueryに対応しているので、このようなデータ構造の変化に強いシステムを作るのに非常に適している。NeoCore XMSの特性を活かしたシステム開発によって、データの定義とアプリケーションが平行に進むという、RDBを使った開発では考えられなかったような、新しい開発の進め方を実現することができたのである。


最後に

   こうして、NeoCore XMSを使って作られたWebカタログ管理システムは、実際に企業に導入され、日々新しい製品を登録し続けている。あるベンダーでは、製品点数が十数万点存在し、更新する製品数も月あたり1万点にもおよぶようになったという。

   製品データをNeoCore XMSで一元管理することが可能になり、さらにこのデータを異なる目的に活用することも検討されている。例えば、今まで委託していた紙のカタログの製作を自動組版で行なうこともその1つだ。

   今回は、ビジネスにおける製品展開の鍵を握るWebカタログ管理システムをNeoCore XMSで実現した事例を紹介した。多様で変化の激しいビジネス領域でXMLデータベースの効果が発揮されることがおわかりいただけたと思う。

   NeoCore XMSは、その使いどころを知って活用することで、企業のビジネスを革新する原動力になるシステムを構築できるツールなのである。

今回取り上げたソリューション
「DCMS(Digital Contents Management Solution)」
キヤノンシステムソリューションズ株式会社 製造事業部 販売推進部
TEL:03-5730-7156
Email:
sup-sol@canon-sol.co.jp

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ウルシステムズ 伊奈 正剛
著者プロフィール
ウルシステムズ  伊奈 正剛
前職よりEDI、B2B、EAIといったシステム構築を中心に、XMLを駆使したシステムの開発に携わる。現職では、流通業界向けの次世代XML-EDIシステムの構築とその導入コンサルティングに従事するかたわら、XMLデータベースのビジネス活用に向けて検討を進めている。


INDEX
第2回:Webカタログ管理システムに見るNeoCore XMS採用のメリット
  NeoCore XMSを採用したWebカタログ管理システムとは
  ビジネスニーズに応えるNeoCore XMS
  NeoCore XMSを採用したWebカタログ管理システムとは
短期開発を可能にしたNeoCore XMS