第2回:成果物の管理 (3/4)

StarTeam
Borland StarTeamによる構成管理

第2回:成果物の管理
著者:ボーランド  富山 義明   2005/12/27
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ファイルのロックモード

   ファイルのステータス一覧を見て、StarTeamではファイルの排他制御のモデルはどのようになっているのか気になる人がいると思います。

   その点について、StarTeamは厳密なロックを強制するモードで運用することもできますし、非排他的モードで運用することもできます。なおこのモードは、StarTeamのプロジェクトのプロパティとして設定できます。

   クロスプラットフォームクライアントのメニューから「プロジェクト → プロパティ」を選択します。すると、図5のように選択したプロジェクトのプロパティを表示/編集することができます。

「プロジェクトのプロパティ」ダイアログ
図5:「プロジェクトのプロパティ」ダイアログ

   図5の「ファイルのチェックイン時に排他的ロックが必要」チェックボックスをチェックすれば、このプロジェクトを厳密なロックモードで運用することができます。またチェックを外せば、非排他的モードで運用することになります。

   なお、実際の開発プロジェクトでStarTeamを運用する場合には、このプロジェクトのプロパティについても、特定のユーザ/グループのみが変更ができるようにアクセス権の設定を行うべきです。


ファイル名称変更

   ファイルの名称を変更するためには、ファイルのプロパティダイアログを利用します。対象となるファイルを上部ペインで選択して、メニューから「ファイル → プロパティ」を選択します。

ファイルのプロパティダイアログ
図6:ファイルのプロパティダイアログ

   そうすれば図6のダイアログが表示されますので、「名前」のテキストボックスを書き換えて、「OK」ボタンをクリックすれば、StarTeam上でのファイルの名前を変更することができます。


ファイルの移動

   ファイルを別のフォルダに移動するためには、対象となるファイルを上部ペインで選択してドラッグし、左ペインで移動先フォルダにドロップします。


ファイルの削除

   ファイルを削除するためには、対象となるファイルを上部ペインで選択して、メニューから「ファイル → 削除」を選択します。すると、操作の確認ダイアログが表示されます。

※注3: 表示されない場合には、メニューから「ツール → 個人用オプション」をクリックし、「ワークスペース」タブ中で「削除」操作に対して確認のチェックを入れてください。インストールデフォルトでは、このオプションはチェックされています。

   これは削除操作確認のダイアログですが、「ただし、アイテムの削除より前の時刻にビューをロールバックすることで、アイテムを確認できます」という注記があります。

   このことからStarTeamの中ではファイルを削除したという行為はファイルの履歴情報として管理されており、この管理記録はファイルを削除しても残っていることがわかります。この情報を有効に活用するためには、ビューラベルやビューの構成といった概念を知る必要があります。

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ボーランド株式会社 富山 義明
著者プロフィール
ボーランド株式会社  富山 義明
プロダクトビジネス本部 プロダクト・マネージャ
東京大学大学院理学系専攻科博士課程中退、理学修士。1992年日立CE(現日立IT)入社後、セキュリティビジネスセンタ長等を経て、2000年外資系企業へ。2003年、ボーランドに入社し、その後、アプリケーション開発の管理系製品の説明で国内を飛び回っている。


INDEX
第2回:成果物の管理
  はじめに
  フォルダの追加
ファイルのロックモード
  ビューラベル
Borland StarTeamによる構成管理
第1回 StarTeam早巡り
第2回 成果物の管理
第3回 障害対応時の変更要求ワークフロー
第4回 ビューの活用と並行開発管理
第5回 StarTeamのカスタマイズ

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