2006年のERP市場は、中堅企業向けが主戦場に
中堅企業で30%の導入率、2006年度は40%の導入率へ
ERP研究推進フォーラムから報告されている2005年企業アプリケーション導入調査の結果では、大企業(売上高3,000億円以上)のERPの導入は43.8%、導入準備中の企業の7.8%を入れると、2006年度は50%を超えるものと予想される。
中堅企業(売上高300億円〜1,000億円未満)でも、導入済み企業の率が30%を超えた。さらに導入準備中の企業の10.3%を加えると、2006年度には40%の企業がERPの導入を済ませることが予想される。
この結果について少し詳しく説明しよう。2005年企業アプリケーション導入調査の結果を企業規模・業種に関係なく見てみると、「導入済みで現在利用している(21.7%)」と「利用範囲を拡大しようとしている(4.9%)」をあわせると全体で26.6%だった。前回の2004年調査に比べて 6.8%増で、過去最高の伸びとなった。「導入決定し導入作業中」も、7.7%から9.2%と増えた。ただし「導入の方向で検討・準備中」は12.1%か ら6.5%に減っている。
売上高別で見てみると、大企業の売上高3,000億円以上では43.8%が導入済みで前回より16.2%増加している。
次に中堅企業を規模別に見ていこう。売上高1,000億円以上3,000億円未満の企業では31.7%で前回より8%増、売上高300億円以上 1,000億円未満の企業では25.0%で4%増、売上高100億円以上300億円未満の企業では23%で9.6%増となっており、軒並み増えている。
業種別では、全業種で導入率が高くなった。特に「製造・建設」は前回の24.8%から31.2%と6.4%高まっている。
図1から読み取れることは、企業規模が大きいとERPの導入率が高いことがいえる点である。またERPの導入率を経年的に分析すると、ERPの導入率の伸びは大企業・中堅企業ともに伸びている。