SQLを直接記述できるiBATIS(後編)

2006年7月26日(水)
山之内 弘行

データベース定義ファイルの作成


   次に、データベースの接続情報を定義したデータベースの定義ファイルを作成します。作成したファイルは次のようになります。
データベース定義ファイル(sqlMapsConfig.xml)
データベース定義ファイル(sqlMapsConfig.xml)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

要素 属性 説明
setting useStatement
Namespaces
Trueを指定すると、マッピング・ファイルのSQLステートメントを参照する際にネームスペースを付加した名前を指定しなければなりません。デフォルトはfalseです。
transaction
Manager
type トランザクション管理の実装クラスを指定します。指定できるエイリアスはJDBC、JTA、EXTERNALです。
dataSource type データソースの実装クラスを指定します。指定できるエイリアスはSIMPLE、DBCP、JNDIです。
property name プロパティ名を指定します。
value プロパティの値を指定します。
sqlMap resource マッピング・ファイルのクラスパスを指定します。

表2:データベース定義ファイルの要素

DAO定義ファイルの作成


   次に、DAO定義ファイルを作成します。作成したDAO定義ファイルは以下のようになります。

DAO定義ファイル(dao.xml)
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE daoConfig PUBLIC "-//iBATIS.com//DTD DAO Configuration 2.0//EN"
"http://www.ibatis.com/dtd/dao-2.dtd">

<daoConfig>
   <context>
       <transactionManager type="SQLMAP">
           <property name="SqlMapConfigResource" 
           value="sqlMapsConfig.xml" />
       </transactionManager>
       <dao interface="dao.ShainDAO" implementation="dao.ShainDAOImpl" />
       <dao interface="dao.BushoDAO" implementation="dao.BushoDAOImpl" />
    </context>
</daoConfig>

要素 属性 説明
context   DAOトランザクションマネージャとDAOが属するコンテキストを定義します。
transaction
Manager
type DAOトランザクションマネージャのクラスを指定します。指定できるのはJDBC、JTA、EXTERNAL、HIBERNAME、SQLMAPです。
property name プロパティ名(トランザクションマネージャごとに異なる)
value 設定する値(トランザクションマネージャごとに異なる)
dao interface DAOのインタフェースを指定する。
implementation DAOの実装クラスを指定する。

表3:DAO定義ファイルの各要素の説明


内部結合用の処理の追加


   Abatorによって自動生成されたDAOやマッピング・ファイルは、基本的な処理のみにしか対応していません。そこで、今回は内部結合のための処理を追加します。

   Shainクラスの属性にBushoを追加して、属性Busho用のsetter/getterを追加します。Shain用のマッピング・ファイルを修正します。修正した箇所は以下のとおりです。

Shain用マッピング・ファイル(public_SHAIN_SqlMap.xml)修正箇所抜粋
Shain用マッピング・ファイル(public_SHAIN_SqlMap.xml)修正箇所抜粋
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ShainDAOインターフェースに結合用のメソッドを追加します。追加したメソッドは以下のとおりです。

ShainDAOインターフェース(ShainDAO.java)追加メソッド
public Shain selectAllByPrimaryKey(ShainKey key);

   次にShainDAOImplクラスで結合用メソッドの実装を行います。実装したメソッドは以下のとおりです。

ShainDAOImplクラス(ShainDAOImpl.java)での結合処理用メソッドの実装
public Shain selectAllByPrimaryKey(ShainKey key) {
   Shain record = (Shain) queryForObject("public_SHAIN.getShains", key);
return record;
}

株式会社ビーブレイクシステムズ Javaスペシャリスト
前職ではJavaを用いたシステム開発をメインに作業を行う。更なるキャリアアップを目指し、実力次第で上流工程に携われるビーブレイクシステムズに転職。現在はJavaアーキテクトとして活躍中。

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