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| はじめに | ||||||||||||||||||||||
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前回までは、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)についての構築、可用性、パフォーマンス、管理について解説してきました。今回は最終回ということで、Oracle RACについて、総括的にお話したいと思います。 |
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| Oracle RACの拡張機能 | ||||||||||||||||||||||
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Oracle製品の基本的な機能は、「全プラットフォーム共通」です。そのため、Linuxと他のプラットフォームとを比較した場合、基本的な機能での差異は存在しません。しかしながら、Linuxを使用した場合「拡張機能」が存在します。 Linuxをベースとした場合には、管理面や運用面でより広い選択肢が用意されています。以降より、この「拡張機能」について説明します。 |
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| Oracle Cluster File Systemの利用による管理負荷の軽減 | ||||||||||||||||||||||
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Oracle RACではシェアードディスク方式を採用しているため、データベース部は共有ディスク上に配置することが前提となります。しかし、各OSが標準で提供しているファイルシステムには、共有化に対応しているものが存在しません(注1)。そのため、必然的に共有デバイスとして、RAWパーティションを構成する必要があります。
※注1:
高価なクラスタソフトなどの利用により実現は可能。
しかしLinux(およびWindows)においては、Oracle社が独自に開発した、クラスタを構成したサーバ間でアクセス可能なファイルシステム「OCFS (Oracle Cluster File System)」が標準提供されています。このOCFSの利用によって、共有デバイスとしてファイルシステムの利用を選択することが可能となります。 RAWパーティションによりクラスタを構成する場合、管理コストの増大を招いていましたが、OCFSを選択することにより、このコストを軽減することが可能となります。その他にも、RAWパーティションと比較して、OCSFを選択する場合のメリットを表1に示します。
表1:RAWパーティションによる構成と比較した場合のOCSFのメリット
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| 管理工数を削減するASMLIB Kernel Driver | ||||||||||||||||||||||
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ASMLIB Kernel Driverとは、Oracle社が提供するASM機能に特化したデバイスアクセス用のドライバです。ASMにおけるDISKGROUPの元となるRAWパーティションへのアクセスは、通常だとOSやサードパーティーが用意するドライバを利用して行われますが、このドライバを利用することでよりOracle製品に特化した形のDisk I/O制御が可能になリます。 また、このドライバを使用する場合には、Oracle社より提供されるカーネル・モジュールを利用することで、ディスクにタグを付けるだけで設定することができるため、bind設定などが必要なRAWパーティションと比較すると、管理面の工数を大幅に削減することができます。 RAWパーティションでASMを使用することも可能ですが、管理面での負荷軽減およびOracle Databaseとの親和性の向上を実現できることから、Oracle社ではLinuxを使用する場合、ASMLIB Kernel Driverの使用を推奨しています。 |
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| 問題発生時におけるアドバンテージ | ||||||||||||||||||||||
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Oracle社はRed Hat社、Novell社、MIRACLE LINUX社との積極的な連携を行っています。これにより、Red Hat Linux、SUSE Linux、MIRACLE LINUX(Asian Linux)、United Linux上でOSが関連する問題が発生した場合、Oracle社ではOSベンダー各社と連携して、問題の解決を円滑に行います。 また、業務継続に支障をきたすようなクリティカルな問題に対しては、OSコードの問題であった場合でも、この修正を提供することが可能であるとOracle社では標榜しています。このようなOSベンダーとの連携は他のプラットフォームでは存在せず、問題発生時の解決における大きなアドバンテージといえます。 |
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