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CodeGearが語るRuby IDEの姿
次世代の開発言語が織りなすCodeGearのIDEの将来像
話者:CodeGear  デビッド・インターシモーネ、シェルビー・サンダース
2007/9/20

CodeGear デベロッパーリレーションズ担当副社長兼チーフエバンジェリスト デビッド・インターシモーネ(David Intersimone)

CodeGear デベロッパーリレーションズ担当副社長兼
チーフエバンジェリスト
デビッド・インターシモーネ(David Intersimone)

1985年プロダクトサービスディレクターとしてボーランドに参画以来、言語・ツールの研修及び開発に従事。ボーランドに入社以前はSoftsel Computer Products Inc(現Merisel)のプロダクトサービスディレクターとして活躍。カルフォルニア州ポリテクニック大学サン・ルイス・オビスポ校でコンピュータサイエンス学士号を取得。

CodeGear アーキテクト
シェルビー・サンダース(Shelby Sanders)

15年以上のソフトウェア開発経験を持ち、現在の製品開発に従事する以前にはJBuilderのJEEツールとアプリケーションサーバの現在カルフォルニア州スコッツバレーにて勤務し、3rdRailの開発に従事している。
CodeGear アーキテクト シェルビー・サンダース(Shelby Sanders)
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   いま開発者の間で注目されている言語が「Ruby」だ。Rubyは日本人のまつもとゆきひろ氏が作った手軽にオブジェクト指向プログラミングを実現するための種々の機能を持つスクリプト言語で、CodeGearのみならず、世界中から熱い注目を集めている。

   なぜCodeGearがRubyに着目しているのか、9月18日に発表したRuby統合開発環境「3rdRail」とはどのようなものなのか、CodeGear デベロッパーリレーションズ担当副社長兼チーフエバンジェリストであるデビッド・インターシモーネ氏と製品の開発を担当しているCodeGearアーキテクトのシェルビー・サンダース氏に話を伺った。

CodeGearがRubyに注目する理由

シンクイット — RubyのIDEをリリースする理由はどこにあったのでしょうか
インターシモーネ氏:私たちCodeGearは、開発者の方々にフォーカスし、様々な製品を開発しています。

   今回アナウンスしたRuby向けの開発環境「3rdRail」は、RubyとRuby on Railsというフレームワークをサポートした開発環境です。私たちCodeGearの提供するRubyの開発環境は、1つの開発環境内で、RubyとRuby on Railsの両方を利用できるようになっています。

   Ruby on Rails向けのIDEで、CodeGearが提供するRuby on Railsテクノロジーの主な機能は以下のようなものです。

  • コード補完、リファクタリング、タイプブラウザとナビゲーションなどの高度な機能を利用できるRuby and Railsをフルサポートした完全なIDE

  • コマンドライン開発のパワーと、IDEやウィザード、CodeInsightなどの使いやすさと生産性を独自にブレンドした革新的な新機能「Commander」

  • リレーションシップやロケーション、フォーマットが異なってもすべてのリソースに対してシームレスに働く「依存性の可視化とナビゲーション」

  • Ruby、Rails、Gems、データベースを含む、開発から配布までのフルセットモジュール

表1:Ruby on Railsテクノロジーの主な機能

   こういったRubyによりアプリケーション開発の生産性を向上させるための機能が含まれています。これはCodeGearの哲学ともいえるものですが、どのようなテクノロジーを使うのか、何を使えではなく、何が選ばれてもそれをよりよく使えるようにする、そういった機能や性能を与えるのが我々の仕事だと考えています。

3rdRailの画面
3rdRailの画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


シンクイット — 海外でもRubyという言語は話題になっているそうですが、どういった人々が注目しているのですか?
インターシモーネ氏 インターシモーネ氏:Rubyは、ジャンルを問わず様々な人たちが興味を持っています。今年の5月に米国でRailsカンファレンスが開催されましたが、ここには1,600名を超える来場者がありました。ゲームや教育系の人のみならず、企業でシステム開発をしている人やコンサルタント、趣味でプログラミングをやっている人など、とても多様な人々が来ていました。彼らが何を気にしているかというとWeb開発での使い勝手、を重視していました。

   日本でも今年6月に行ったデベロッパーキャンプで、Rubyを紹介した際に、多くの方にご来場いただきました。その会場でRubyの開発者であるまつもと氏から、Rubyにはいろんな用途があると伺いました。例えばシミュレーションやデータ分析などです。日本でもRubyを使ってパラレルコンピューティングや気候データの変化の分析といった、スーパーコンピュータにもRubyが使われているそうです。

   Rubyという言語も、趣味のプログラミングで使う言語から仕事に使える言語へ転換している時期だと考えています。


シンクイット — 「RubyはIDEツール泣かせの言語」というまつもとさんのコメントもあるようですが、実際に3rdRailを開発する過程で苦労した点などはありますか?
サンダース氏 サンダース氏:IDEの開発はどれも大変で、それはRubyだけに限ったことではありません。

   でも、その中でRubyはダイナミック言語であり、いわゆるメタプログラミングが使われていることが、より難しくしているポイントだと思います。例えば、開発ツールが依存している型情報などは、Javaですとすでに明示的に定義されているので文法や用語なども厳しく定義されていますが、 Rubyではもっとダイナミックになっているため、IDEで事前に明確にすることが困難であるといったことがあげられます。

   IDEの開発状況ですが、Rubyを使って仕事をすることは興味深く、またチャレンジでもあると私たちは考えています。


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