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はじめに
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バックアップについてどのようなイメージを持っているでしょうか?企業のみならず、家庭にまでもデジタル化の波は押し寄せ、大容量のHDDレコーダーがビデオデッキを物置に追いやってから久しい事だと思います。ハードディスクのコモディティ化は、特にATAハードディスクの低価格化を促進し、その影響はエンタープライズ向けディスクアレイにも次々と採用されることで、大容量の安価なストレージの出現という形で現れています。
しかし、家庭であれば、せいぜいデジタルカメラのデータはCD-Rで、HDDレコーダーの録画データはDVD-Rで焼けば済むところですが、数TBから時には数十TBにもおよぶ企業システムでは、適切なテープ装置とそれらを管理するソフトウェアの選定、そしてその運用方法が重要です。今回から、それらの要件のチェックポイントについて確認していきましょう。
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企業システムにおけるバックアップの重要性
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近年、企業のシステム導入においてハードウェア偏重のシステム導入が改められ、ソフトウェアの活用範囲も広がっており、それはストレージに関しても顕著です。ハードウェアを生かすのもソフトウェアであり、テープ装置を購入したらついてくるようなハードウェアのおまけ的要素ではなく、統合されたシステム管理のための重要な要素になってきています。
ストレージソフトウェアを分野別に見ると表1に分けて考えることができます。
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- バックアップ/アーカイブ
- ストレージレプリケーション
- ストレージリソース管理
- ファイルシステム
- その他ストレージソフトウェア
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表1:ストレージソフトウェアの現状
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IDC Japanの2004年上半期のデータによりますと、国内ストレージソフトウェアの機能別市場では、やはりバックアップ/アーカイブソフトウェアの占める割合は全体の41.6%と高い状況が続いているのがわかります(表2)。
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バックアップ/アーカイブ |
41.6% |
ストレージレプリケーション |
19.2% |
ストレージリソース管理 |
29.7% |
ファイルシステム |
2.9% |
その他ストレージソフトウェア |
6.6% |
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出典:IDC Japan, 1/2005「国内ストレージソフトウェア市場2004年上半期の分析と2004年〜2008年の予測(J5031003)」
表2:国内ストレージソフトウェアセグメント別売り上げ実績 2004年上半期(シェア)
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ここ数年、2003年7月にLegato社がEMC社に、また昨年12月にはVeritas社がSymantec社にと、大手の独立系バックアップ・ソフトウェアベンダーの買収が相次ぎましたが、それだけ重要性の高い分野であるということがわかります。
ユーザ企業のデータが絶え間なく増加するのに合わせて、そのデータを保護するためのソリューションに、企業のシステム管理者は頭を悩ませていることでしょう。そして、その要求はユーザ側からだけでなく、行政側からも求められてきます。
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著者プロフィール
バックボーン・ソフトウエア株式会社 青木 浩朗
ストレージ専業ベンダーにて、SEおよび企画を担当した後に、2001年にBakBoneSoftware入社。主に大手ベンダーのSEを担当しながら、テクニカル・マーケティングとして、各種講演や執筆活動を行っている。最近は、特にデータベースとクラスタリングに注力し、検証レポートを作成するのをライフワークとしている。
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