Eclipse実践プラグイン開発 5

"menu"のパラメータ設定

"menu"のパラメータ設定

メニューを追加します。「すべての拡張」の「サンプル・アクション・セット2」上で右クリックし、表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「menu」を選択します。「拡張エレメント詳細」に"menu"のパラメータを以下のように設定し、保管します。

プロパティ
内容
id 値:sampleMenu2
メニューを識別するためのID
label 値:サンプル・メニュー2(&M)
メニューの名前
path 値:なし
メニューのルートから開始する新規メニューの位置。省略するとadditionsグループに追加されます 

"separator"のパラメータ設定

セパレータ(メニューおよびアクションを追加できる名前付きのグループ)を追加します。「すべての拡張」の「サンプル・メニュー2(M)」上で右クリックし、表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「separator」を選択します。「拡張エレメント詳細」に"separator"のパラメータを以下のように設定し、保管します。

プロパティ
内容
name 値:sampleGroup2
セパレータ名

 

"action"のパラメータ設定

アクションを追加します。「すべての拡張」の「サンプル・アクション・セット2」上で右クリックし、表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「action」を選択します。「拡張エレメント詳細」に"action"のパラメータを以下のように設定し、保管します。

プロパティ
内容
id 値:examples.hello2.actions.SampleAction
アクションを識別するためのID
label 値:サンプル・アクション2(&S)
アクションの名前
accelerator 値:なし
使用されません。代わりにdefinitionIdを使用します
definitionId 値:なし
アクションが扱うコマンドのIDを指定します("org.eclipse.ui.commands"の拡張)
menubarPath 値:sampleMenu2/sampleGroup2
メニューのどこにアクションを定義するかを指定します。 menu要素のidやseparator要素のname、および、groupMarker要素のnameを"/"で区切って指定します。指定した位置にメ ニュー・アイテムとして表示されます。省略すると、メニューにアクションを追加しません
toolbarPath 値:sampleGroup2
ツールバーのどこにアクションを定義するかを指定します。separator要素のname、およびgroupMarker要素のnameを"/"で区切って指定します。指定した位置にボタンとして表示されます。省略すると、ツールバーにアクションを追加しません
icon 値:なし
アクションに表示されるアイコンのパス。メニュー・アイテムやツールバー・ボタンのアイコンとして表示されます
disabledIcon 値:なし
アクションが使用できないときに表示されるアイコンのパス
hoverIcon 値:なし
マウスがアクション上にあるときに表示されるアイコンのパス
tooltip 値:Hello, Eclipse world
ツールチップ
helpContextId 値:なし
ヘルプ・コンテキストのID(F1キーをクリックすると表示される)
style 値:push
アクションのスタイルを指定します(以下の値を指定することができます)
  • push - 通常のメニュー・アイテムとツールバー・ボタン(デフォルト)
  • radio - ラジオ
  • toggle - トグル
  • pulldown - カスケード・メニュー・アイテム、およびツールバー・ボタン横のメニュー・アイテム
state 値:なし
アクションの初期状態(styleがradioかtoggleのとき指定する)
class 値:examples.hello2.actions.SampleAction
アクションの実装クラス(アクション・クラス)の完全修飾ク ラス名org.eclipse.ui.IWorkbenchWindowActionDelegateか org.eclipse.ui.IWorkbenchWindowPulldownDelegateをインプリメントしていなければいけません
retarget 値:なし
ビューやエディタがこのアクションのハンドラを供給する場合、trueを指定します。trueの場合、classを指定すべきではありません
allowLabelUpdate 値:なし
ラベルとツールチップを更新できるか、更新できないかを指定します。retargetがtrueのとき適用されます
enablesFor 値:なし
アクションを使用可能にするために、一致しなければならない選択カウント

追加したアクションは、menubarPathプロパティとtoolbarPathプロパティに設定しているので、同じアクションがメニューとツールバー・ボタンの両方に適用されます。以上でplugin.xmlの編集が終了しました。

 

examples.hello2.actions.SampleActionクラスの作成

アクション・クラスを作成します。はじめに「概要」ページの「すべての拡張」から「org.eclipse.ui.actionSets」-「サンプル・アクション・セット2」-「サンプル・アクション2(S)」を選択し、「拡張エレメント詳細」の「class」リンクをクリックします。「Java 属性エディター」が表示され、examples.hello2.actions.SampleActionクラスを作成します。

「Hello2 プラグイン」の作成

SampleActionクラスにJFaceのメッセージ・ダイアログを使用して「Hello,Eclipse world」メッセージ・ダイアログを表示するコードを以下のように記述します。
 

private IWorkbenchWindow window;

public void init(IWorkbenchWindow window) {
        this.window = window;
}

public void run(IAction action) {
        MessageDialog.openInformation(
                window.getShell(),
                "Hello2 プラグイン",
                "Hello, Eclipse world");
}

以上で「Hello2 プラグイン」が作成できました。ワークベンチ・ランタイムを起動すると「サンプル・メニュー2」メニューと「サンプル・アクション2」ツールバー・ボタンが追加されています(図2)。

これまでに、メニューを追加する手順について説明しました。次に、拡張ポイントとアクション・クラスについて説明したいと思います。

 

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