改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4 - 管理ツール編 2

監視エージェントで情報収集「Systems Insight Manager」

監視エージェントで情報収集「Systems Insight Manager」

数百台ものサーバを要するシステムで、個々のサーバに障害が発生していないかどうかや、インストールされているドライバがアップデートされているかどうか、OSのバージョンはどうなっているかなど、複数台のサーバ情報を一元管理したい場合があります。

このような障害監視およびシステム統合ソリューションの一つとして「Systems Insight Manager(SIM)」があります。一般的にSIMサーバと呼ばれるこのソリューションは、数百台単位の監視対象サーバからの情報を一元管理します。

SIMにはLinux版とWindows版、HPUX版がありますが、ここではRed Hat Enterprise Linux 4上で動作するLinux版「SIM for Linux」を紹介します。


Systems Insight Manager 5.0Update2 for Linuxのメインコンソール画面
図3:Systems Insight Manager 5.0Update2 for Linuxのメインコンソール画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

Red Hat Enterprise Linux 4へのSIM for Linuxのインストール

ここでは、SIM for LinuxをRed Hat Enterprise Linux 4を組み込んであるProLiantサーバに対してインストールする手順について解説します。

まずSIMサーバとして使用するサーバにProLiant Support Pack(PSP)をインストールします。



# tar xzvf psp-7.XX.rhel4.linux.en.tar.gz ←PSPを展開
# cd ./compaq/csp/linux/ ←LDUインストーラがあるディレクトリに移動
# ./install7XX.sh ←LDUインストーラの起動
# reboot

続いてSIM for Linuxをインストールします。



# chmod u+x HPSIM-Linux_C.05.00.02.00.bin ←SIMのインストールキットに実行権限を与える
# ./HPSIM-Linux_C.05.00.02.00.bin ←SIMのインストール
# /opt/mx/bin/mxinitconfig -a ←SIMが使用するデータベースを作成

最後にhpasmを再設定し、SIMサーバを再起動します。



# /etc/init.d/hpasm reconfigure ←hpasmの設定
# reboot ←SIMサーバの再起動

Webブラウザを起動して、SIMサーバにログインします。



$ mozilla & ←ローカルまたはリモートからSIMにログイン

SIMサーバのアドレスは以下のように指定します。



http://SIMサーバのIP:280

SIM for Linuxで監視する対象先の環境構築

SIM for Linuxのインストールが終わったら、続けて監視対象ノード側の構築構築を行います。監視対象側にもPSPのインストールが必要で、特にhpasmでの設定が重要となります。

監視対象側ではhpasmの設定でSNMPトラップの送信先ホストとしてSIMサーバを指定します。実際の手順は以下のようになります。

まずSIMサーバからの監視対象ノードにPSPをインストールします。



# tar xzvf psp-7.XX.rhel4.linux.en.tar.gz ←PSPを展開
# cd ./compaq/csp/linux/ ←LDUインストーラがあるディレクトリに移動
# ./install7XX.sh ←LDUインストーラの起動
# reboot

以下のコマンドを実行し、hpasmを再設定してSNMPトラップの送信先をSIMサーバのIPアドレスに設定します。再設定が終了したら監視対象ノードを再起動します。



# /etc/init.d/hpasm reconfigure ←hpasmの設定
<中略>
# reboot ←監視対象ノードを再起動

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