問題は落ち着いて読もう
問題は落ち着いて読もう
問題3はネットワーク管理の問題だ。このタイプの問題については、問題文と選択肢を落ち着いて読めば正解にたどりつけることが多い。なおこの問題は正しいものを選択するものだが、誤りを選ぶものもある。
まずアであるが、ネットワーク構成を正確に管理するためには、ネットワーク変更に合わせてネットワーク構成図を更新する必要があるため、お かしいところはない。イは、構築時に十分な検討が必要なことは確かだが、変化の激しいIT環境において変更は受け付けないのは無謀である。
ウは、ネットワーク構成の変更はできる限りユーザの通常業務に影響を与えないように行うべきであるため、間違いだ。エは、ネットワーク変更 の頻度は状況によって異なる。またネットワーク全体を把握するために、変更部分だけでなく全体を記録管理するべきである。よって、アが正しい。
次はもう少し難しい問題にチャレンジだ。

2進数はきちんと紙に書いて確認しよう
問題4は、IPアドレスとサブネットマスクを2進数に変換するところから始まる。情報処理技術者試験では2進数への変換、16進数への変換は必須なので、必ずできるようになっておこう。
212.62.31.90を2進数に変換すると以下のようになる。
11010100 00111110 00011111 01011010
255.255.255.224を2進数に変換すると以下のようになる。
11111111 11111111 11111111 11100000
サブネットマスクの1の部分がネットワークアドレス部、0の部分がホストアドレス部である。よってIPアドレスの下5桁がホストアドレスとなり、この問題では11010があたる。これを10進数に変換すると26となるため、イが正解である。
問題5は二重化している回線の稼働率の問題だ。二重化しているシステムの稼働率は以下のようになる。
二重化システムの稼働率=1−(1−元回線の稼働率)×(1−新回線の稼働率)
今回の問題では、新回線の稼働率をxとすると、以下のように計算できる。
1−(1−0.9)×(1−x)=0.999
これを解くとxは以下のようになる。
x=0.99
よってアが正解となる。
問題6は、1つづつ計算していこう。まず、AB間、CD間の2組で行われているファイルの転送頻度を計算する。
60(回/秒)×2(組)=120(回/秒)
1回当たりの転送サイズは、ファイルサイズに制御情報(ファイルサイズの30%)を加えたものになる。
1,000(byte)×1.3=1,300(byte)×8(bit)=10,400(bit)
10Mビット/秒のLANで上記サイズのデータを1秒に120回転送するため、LANの利用率は次のようになる。
120(回/秒)×10,400(bit)÷10M(ビット/秒)=0.1248≒12(%)
よって、エが正解となる。
続いて、「ネットワーク教習所」の連載の執筆者が推薦する参考書籍を紹介しよう。
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この記事の筆者
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