ミラクル・リナックス、OSS運用統合ソフト「Hatohol」のクラウド基盤向け機能拡張構想を策定
ミラクル・リナックスは7月4日、OpenStackによるOSSクラウド環境の利用促進の実現に向け、2013年6月にOSSとして公開した「Hatohol(はとほる)」の機能を拡張し、OpenStackと連携した「運用統合ソリューション」の開発構想を策定した。OSSでクラウド環境にも対応した運用統合ソリューションを開発・普及させることにより、クラウド環境での運用管理の敷居を下げ、クラウド環境/オンプレミス環境の統合的な運用管理とその工数削減を実現する。
近年、企業の業務システムにおいてクラウド環境の利用増加を背景に、多くの企業からコスト削減や利便性向上とシステム管理負荷の軽減が求められている。クラウド環境の利用をさらに促進するため、ミラクル・リナックスは、コストメリットの大きいOSSを活用した「運用統合ソリューション」を開発し、オンプレミス/クラウド環境を統合的に運用管理できる仕組みを提供する。Hatoholを機能拡張すると同時に、Redmineでのインシデント管理やfluentdでのログ管理など各種OSSとの連携を進め、次世代IT基盤によるエコシステムを開発し、OSSによる運用管理の課題解決を図る。
ミラクル・リナックスは、経済産業省が公募した「平成26年度中小企業等のクラウド利用による革新的省エネ化実証支援事業クラウド基盤ソフトウェア導入実証」の交付先としてHatoholを活用した運用統合ソリューションの開発構想が採択されたことを受け、今後はHatoholをオンプレミスのサーバ監視の集約だけでなく、OpenStackによるクラウド環境を包括的に運用管理できるツールとして進化させていく計画だ。
拡張性にすぐれた構造により、サービス事業者はHatoholを活用して独自の機能やサービスを容易に展開することができるほか、低価格かつ高品質で独自性を持つ、国際競争力が高いサービスを提供することが可能になる。また、ハードウェアベンダやソフトウェアベンダは、自社製品とHatoholを組み合わせてさらに高い付加価値を提供し、先進的なサービス、ICT技術のイノベーションを加速させることができる。
ミラクル・リナックスは、本事業で得られる成果や収益の一部をコミュニティに還元し、開発協力会社とともに継続して開発・普及活動を行っていく予定。さらに、2014年11月にフランス(パリ)で開催されるOpenStack Summitや日本国内各地でのオープンソースカンファレンスに積極的に参加するなど様々な活動を通じて、Hatoholの認知度向上とクラウド環境の運用においてデファクトスタンダードとなることを目指す。
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